それは天使なのですか?

December 15 [Thu], 2011, 0:14
その人は、困り果てるとやってきて、頭をくるくるとなでて帰っていく、ということを、もう20年近くも続けてくれていて、それは、私の素性もあるのかもしれませんが、父親みたいな、安心できる存在なのです。

キクの言う新しい町

November 26 [Sat], 2011, 2:23
町にダチュラをまいて、壊れゆく町を見ながら、キクはアネモネに「ご覧、これが僕の新しい町だ」とかいうセリフを言って、あの本は終わります。つまり、そういうこと。

40歳

November 01 [Tue], 2011, 9:08
40歳になって、今日でちょうど2週間。

39歳のときに決めた「40歳までにやりたい、やるべきはずのこと」が、ようやく一通り終わった感じです。

やり終えたのは昨日(正確には、昨日、最後の1件にやっと着手した)なわけですが、ほっとしたのか、風邪を引いてしまいました。

ふぅ。

残念ながら、死ぬまでこうやって、えっちらおっちら、行きつ戻りつ、生きていくしかないようです。

あと1週間

October 11 [Tue], 2011, 11:56
久々の更新ですね。

今回なんで更新しようと思ったかといえば、あと1週間で40歳だからです。っていう心境でも書こうかと。

30歳の時よりはぜんぜん感慨深いです。人生80年ならあと半分しかないよ!的な感じですかね。

小石と小ザル

August 13 [Sat], 2011, 19:40
小石と小ザル

  1
 都会から、遠くはなれた山の中。木々が青々としげる山の中に、ある小石がありました。
 その名はゴン。ゴンは不思議なことに、石なのに人語を話せるのです。
 ある日の夜、山の中の動物たちが眠りにつくころ、急に雨が降り出しました。その雨は止む気配もなく、どんどん勢いをまして、川の水はあふれんばかりに流れ出しました。
 そのころゴンは、自分の家がある木の根のしたでぐっすり眠っていました。
 ですがゴンは、川の音がゴゴゴと鳴っているのに気づき、目を覚ましました。
 ゴンはびっくりしました。
 何しろ川をこえたところにある山が、くずれてなくなっていたからです。
 ですがゴンは、歩くことができません。ですからゴンは、怖々しながら待つしかありませんでした。
 そしてゴンは、また眠くなって眠ってしまいました。
 その日の夢の中では、この山の中でゆっくり昼寝をしていました。ところが急に空が黒くなって山がくずれ、自分も山から落ちてしまったところで目を覚ましました。
 空はもう明るく、太陽の光が照りつけていました。ゴンは「はー、夢でよかった」とため息をつきながら言いました。
 ですがなぜか、自分が群れている気がします。それもそのはず、昨日ゴンが眠ってしまった直後に、ゴンの寝ていた山もくずれ、ゴンはまっさかさまに川へ落ちてしまったのだからです。

  2
 ゴンは大変だと思いました。このままじゃ、おぼれ死んでしまうからです。そう思ったゴンは、必死に助けを呼びました。
「だれかー、助けてくれ」
 ゴンはさけびました。ですが、だれも助けに来てくれません。それもそのはず、昨日の雨で土砂くずれが起き、山の動物たちのほとんどがけがをおってしまったからです。
 もうおぼれ死ぬんだ、とゴンは思いました。この川の先は滝になっていると、仲良しだったトンビの友達が教えてくれていたからです。
 しだいに流れが速くなり、音も大きくなって、ゴンは滝から落ちてしまいました。

  3
 ゴンは、気がつくと、小川の岸に打ち上げられていました。
 そう、ゴンは危機一髪で、おぼれ死なずにすんだのです。
 ゴンは考えました。家を失ってしまってから、一体何日たったのだろう。
 その時、近くをカニが通りました。すかさずゴンはカニに聞きました。、
「今日って、大雨がふってから何日たった」
「もう一週間だよ」
 ゴンはびっくりしました。それもそのはず。滝から落ちるとき、ゴンは滝の横にあった大きな岩に頭をぶつけ、気を失ったまま川に落ちていたのです。

  4
 ゴンはもうここで暮らそうと考えました。でもその時、二匹のサルの兄弟がゴンの目の前に現れました。ゴンはびっくりしました。そしたら、急にサルが話しかけてきました。
「小石さん、あなたの名前はなに」
「オレか、オレは小石のゴン。きみたちの名前は」
「おいらは太陽。そしてこっちが弟の風太郎だ」
「よろしくお願いします」
 太陽と風太郎は、あの大雨で群れからはぐれてしまったのでした。
 その話を聞いて、ゴンは
「オレも探すの手伝ってやってもいいぞ。そのかわり、もしお前らの仲間が見つかったら、オレの家族になってくんねえか」
 この話を聞いて、太陽と風太郎はにっこり笑って
「うん、いいよ」
と答えました。

  5
 それから何日か山を探したある日、風太郎が
「ぼく、なんかあとを付けられてる気がするんだけど」
と言いました。
 太陽は
「そんなの気のせいだよ」
といいました。ゴンも太陽と同じことを言いました。
 でもあまりに風太郎がうるさいので、後ろを振り向いて見ると、寒気がするほど大きな大きな熊がいました。ものすごく怒っているようでした。
 その理由は、あの土砂でえさがなくなり、おなかをすかせていたからです。
 熊は大きな声を出しながら、ゴンたちにどんどん近づいてきました。
 するとゴンは
「オレを投げろ」
といいました。太陽と風太郎は、友達をなげることなんてできない、と思いました。ゴンは『オレを投げろ』と言い続けました。
 太陽と風太郎は、ゴンの熱意に負け、しかたなくゴンを投げることにしました。
「おまえら、熊の鼻をねらえよ」
とゴンは言いました。太陽と風太郎は
「どうして」
と言いました。するとゴンは
「昔から、熊の急所は鼻だって言われてるんだ」
といいました。太陽は
「風太郎は、ものを投げるのがうまいんだ」
と言って、ゴンを風太郎に渡しました。そうして風太郎はゴンを投げました。
 こうして投げられたゴンは、見事に熊の鼻に命中しました。
 熊は痛そうに山の中へ帰っていきました。
 太陽と風太郎は、すかさずゴンを拾いに行きました。太陽は
「危機一髪だったね」
と言いました。ゴンは
「風太郎は、本当に投げるのがうまいんだな」

  6
そうして次の日、ゴンのいた山から六個目の山を登り終えたところで、
「あれ、サルの足あとじゃねえか」
ゴンは言いました。風太郎が
「そんなこと、あるわけないよ」
と言うと、太陽が
「おい、ゴンの言った通りかもしれないぞ」
と言うので、三人で向こうを見ると、サルの群れが見えました。
「父ちゃんと、母ちゃんがいるかもしれない」
と太陽と風太郎が思ったそのとき、サルの群れの方から近づいてきました。
 すると、群れの中から太陽と風太郎のお父さんが飛び出て、
「息子たちがお世話になりました」
 ゴンは、とてもうれしそうでした。太陽と風太郎の父ちゃん母ちゃんが見つかったら、みんなで一緒に暮らすと約束したからです。
 ところが、太陽たちが約束のことをお父さんに話すと、
「わたしたちは別の山に行くことになったんだ。そこで新しい生活を送ることに決まったんだ」
と言いました。そして
「新しい山へは、群れだけで行く。群れ以外のものを連れて行くことはできないんだ」
と言いました。ゴンは気を失ったようにぼう然としていました。
「ゴンを一緒に連れて行くことはできないの」
太陽は必死に言いました。お父さんは
「ごめんな、長老が決めたことは、変えることができないんだよ」
その一言で、山にしばらくの間沈黙が続きました。
すると、太陽と風太郎は言いました。
「ゴン、ここで待ってて。ぼくたちがもう少し大人になったら、必ず、ここに来るから。だからゴン、ここで待ってて」
そう言われたゴンは、
「分かった。約束だ。ずっとここで、おまえらの帰りを待ってる」
太陽と風太郎の群れを見送ったゴンは、そのまま静かに目をつぶって眠ってしまいました。
 太陽と風太郎が行ってしまった山には、また「沈黙」が戻りました。

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現在中2の息子が5年生のときに書いたお話。なんか良かったので、テキスト化しといたのですが、そのまま放置になってたので、載せてみた。
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