中学時代(出逢い)

May 12 [Sat], 2012, 11:03
人は出逢うべくして出逢う人がいる 

一気に駆け下りた・・・車道に出た私は信号で止まった 小さい車の窓を必死で叩いた 
運転手の女性は驚き恐々と窓を開け 「どうしたんです?」 と震えて言う 私は雨に打たれながら 「びっくりさせてすいません 近くの駅まで乗せて行ってもらえないですか?」 只ならぬ事を察した女性は 「」とりあえず乗りなさい」とドアを開けてくれたのだ 女性は私の様子を見て 「大丈夫?普通じゃないようだけど・・・お家はどこ?送ろうか?」 とっても優しい声で話しかけてくれるので 私は涙をこらえきれず泣いてしまった 車は明るい繁華街まで来て 止まった 「あの・・・実は私施設から脱走してきました。でももうあそこへは戻りたくないんです。迷惑かけてごめんなさい。ここで降ります ありがとうございました」 そう言って降りようとした時 女性に腕をぐっと掴まれた。「事情は分かった。あなたこのまま降りてどこに行くの?今ここを降りた瞬間から また逆戻りになるよ。私も乗せた以上このままさようならなんて出来ない。ちょっと待ってね」 というと電話BOXに止まった 「絶対どこにも行かないで 警察に連れていかないし 安心していて 私の姉に相談するから 約束ね」 そう言って降りた・・・

数分して戻ってきた女性は 「今から姉のところに行きましょう そこでお話聞くから・・・ね・・」と言って私の肩を撫で 静かに走り出した。30分ほど走っただろうか 住宅街の一角の家の前に止まった すると中から年配のご夫婦が迎えに出てきて 私を見るなり 「まぁ濡れて寒いやろ さぁ中に入って」と温かい言葉をかけてくれ 中に案内してくれた

清潔感のある家で リビングに腰しかけ 対面で座った ご主人がニコッとほほ笑み「まず名前を教えて欲しいなぁ なんて呼んだらいいのかな?」 「ユミです」 「そうかユミちゃんだね 妹が乗せた近くの施設と言えば山奥のあの施設でいいのかな?」 「はい・・・」 「わかったじゃぁね きっと心配しているだろうから ちゃんと私のところにいるというう連絡をしたいと思うんだけど いいかな?」 「帰らなきゃいけないんですね・・・やっぱり・・・」 「いや 今日は遅いし 家で休みなさい とにかく連絡だけして置かないといけないから どうするか連絡してから考えようか?」  私はなんだか この家の人が信じられたので 「はい」と答えると ご主人は私の目の前で電話をかけた そのやりとりに私は 感謝が溢れた

施設に一通りの事情を説明し「それでですね 私も関わった者としてユミさんの気持ちを聞いて 今後の事をまた明日お電話しますので 」 そう言って電話を切った。 電話の説明を聞いていると どうやらこの人達は教育委員会の公務員のようで 施設とも関わりがある家だった。乗り込んだ女性は市内の学校の先生らしい・・・偶然なのか・・・と困惑している私に ご主人は「ユミちゃん 安心して これからどうしたいか 本当の気持ちを話してくれないかな?」 と 聞いた。 私は母親の事 父親の事を話して「なので行き場が無いんです」と答えた。「そうか・・・では施設に戻るよりマシだと思えるのは どちらの親だと思う?」 「・・・・姉達がいる父親の方がマシです」 苦渋の選択だった。そう聞いたのは 施設に戻らなくてもいい方法を一生懸命考えて見つけてくれるためだった

ご主人はすばやく父の連絡先を聞き電話をかけた 事情を説明しても戸惑っている父に電話越しで「ユミさんをあたたかく迎えてあげてください お父さんにしかできない特権です よろしくお願いします」 そう言って電話を切ったのだ
。「ユミさん 戻ってきてもいいよっという事だから 明日帰りなさい 電車代も心配しないで貸してあげるから 後の事は大人達に任せて。若いんだから やり直して頑張るんだよ」 そうゆうと 送ってくた女性も私の手を握り「良かったね 私は初めはびっくりしたけど ユミちゃんをここに連れてきて良かったわ 明日こそ駅まで送るから」 そう言って帰宅した。奥さんは 温かいカレーを運んでくれて「お腹空いたでしょう 疲れたでしょう これ食べて」と声をかけてくれた 私は声を立てて泣きだした その時のカレーの味は忘れない

朝になり 奥さんが「これ嫁いだ娘のお古だけど」といって こましなズボンとシャツをくれた そしておにぎりを持たせてくれた ご主人と奥さんに深くお時儀をして 迎えに来てくれた昨夜の女性と駅に向かった。明るい声で「少しは寝れた?」 「はい・・・あの・・・本当にごめんなさい・・・」 すると笑顔で 「詳しい事は分からないけど ユミちゃんはとってもラッキーだと思うよ 家に帰れず何度も脱走しては送り返されるものだもの・・・だからこのチャンスを無駄にしないで欲しいなぁ 私も姉夫婦も教育の現場にいるから ユミちゃんの事ほっておけなかったし 私達も考えさせられた」 なんだろ・・・この人達はとても温かく安らげると感じた

駅に着くと切符を買って手渡してくれた そして握手をして見送ってくれた

私はお世話になった感謝の気持ちこれから向かう所への不安とで複雑な気持ちでいた


続く・・・・
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