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January 01 [Sat], 2011, 20:28
9月23日 イトーヨーカ堂さんの子ども図書館が全館閉鎖となりました

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いい絵本、いい子どもの本ってなにかしら 

November 10 [Tue], 2009, 13:17
いい絵本、いい子どもの本って何かしら。

                         

 最近、まじめに子どもの本のことを考えなくちゃならないはめに、たびたび追い込まれ、うーん、いいことって大変、と思う日々です。
 おはなし、はいいんです。今、この時間、この方たちにできる話は、これしかない!っていう状態ですから、バリエーションもへったくれもなく、これ、やります!という決断ができる。でも、今ここにふさわしい絵本って、無限に選べる。なぜ、この絵本?という質問がよりシビアになってしまうんですよね。

                                      

 どこへ行っても、子どもが本を読むことは、すばらしい、必要だ、将来に役立つ、と誰もが言ってる…ような気がします。
 でも、子どもってすばらしいから、どんなことも、ちゃんと自分の栄養にしてしまうんじゃないでしょうか。
 漫画だって、ゲームだって、お笑いだって。スポーツだって、労働だって、仕事だって。
 結局、すばらしいのは、子どもの持つエネルギーとか、感情とか、そっちのほうで、何かが役に立ったからすばらしい、じゃなくて、何でも役に立ててしまう子どもはすばらしい、ってことじゃないかなあ。

 うーん、わかりにくいですよね。
 では、こういう話はいかが?

                          

 私が小学生のとき、うちの父が言いました「本を読みなさい、小説をたくさん読みなさい。おとうさんがおまえくらいのときは、小説読んだら、頭が腐ると言われたが、小説からいろんなものを教わった。だから、小説を読みなさい。マンガじゃなくて。」 

 私が母親になったとき、私は言いました。「本を読みなさい。マンガでもいいから(マンガを、と言い切るほどマンガの世界に染まらなかったなあ)読みなさい。おかあさんが小さいころは、マンガ読むなら小説を読めっていわれたけど、小説だけじゃなくて、いいマンガもあるから、せめてマンガ読みなさい。ゲームじゃなくて。」

 もしかしたら、娘たちは、言うかもしれない。「ゲームにしなさい。おかあさんが小さい頃はゲームなんかしないで、本を読みなさいっていわれたけど、せめてゲームにしなさい。○○じゃなくて。」


 その時代にあった表現、というものは、あるような気がします。私が小さい頃は、テレビドラマだって、飢餓海峡とか、結構重い感じでしたけど、いまのドラマって、マンガ原作がものすごく多い。それは、今の人が軽くなった、のではなくて、今の時代に、一層あってるものが、マンガ原作に多いってことなんだろうと思います。

 だから、今から更に時代が進んだら、きっと、新しい表現が今の本の領域に一部はとってかわるかもしれない。

 古くからあるもの、それは確かに、何人もの人の価値観を経てつながってるから、たしかに、いいものであることは多いです。
 でも、今あるもの、今しか意味のないものについては、今一番若い人、小さい人がもっとも詳しいし、目利きです。
 一時代前の価値観で今を計ることは、ユニクロでソックスかうのに何文ですか?と聞くくらい見当はずれかもしれない。(わかる?昔文ってサイズがあったんだよ。足袋とか。昔、プロレスラーで16文キックってのがあったけど、あれも足のサイズだよ…って知らないかもなあ)

 本を読むことは普遍的にすばらしい、古くから伝えられたものをじっくり読むのは、文句なくすばらしい。それはもっともですが、同じくらい、今の表現を楽しむことも、すばらしいんじゃないかしら。そして、普遍的なものは、時代を超えて共有できるけど、今、のものは、今、まさに旬の人しか、わからないかもしれない。

 私はもう、大人の休日クラブにも入れるくらいだから、その前の時代のこと、そして、普遍的につながってきたものなら、詳しい。私が子どもの時代には、それこそ、ちいさいおうち、や、岩波子どもの本が全盛でした。その時代については、私にとって、子ども時代という特殊な枠ですから、より気持ちの入る時代です。でも、今のもの、については、私も、ようやく絵本を楽しむようになった赤ちゃんも一緒。そして、たぶん、赤ちゃんたちの方が、はるかにセンスは優れている。

 そのことを忘れないように、みんなが楽しい絵本、という大変なものを選ぶときに、それが、自分の単なる好き嫌いにならないように、気をつけなくては、と思います。


                                           


 

森のおはなし会10月 

October 29 [Thu], 2009, 20:38
森のおはなし会 10月

                                      
 今回の森は、いつものクリプトンじゃなくて、中央公園でした。
 中央公園って、こんなに広かったんですね。いつもは、空港にいくときにそばを通過するだけで、ゆっくり中を歩くなんて、今は大学生の娘が幼稚園の遠足で行ったとき以来かもしれない。

 とてもいいお天気。       
 風は少し冷たいですが、空は気持ちいいし、お日様きらきら。トンボがとんでます。飛行機も飛んでます。中央公園は空港にとても近いので、離陸、着陸する飛行機がとても近くに見えました。

 日ごろ、家の中ばかりで過ごしているので、少し油断して、薄着できたら、結構、寒いですね。あれ、長靴の用意してる。そんなに深いぬかるみがあるのですか?
 あれ、靴下のお子もいる。出掛けに忙しくて、靴を履かせるのを忘れて車に乗ってしまった…よくある、よくある。
 
 余談ですが、乗り物で、座席に座ったり立ったりするときに靴を脱がせて、ちょっと、そのへんにおいておくと、そのまま、下車することって意外と多いですよ。
 とぴぱらは、その当時、靴カバーつかいました。靴は脱がせないで、靴の上から、ビニール素材の、まあちょうどいい大きさの袋ですよね、それを必要に応じて、すぽっと靴にかぶせます。
 これは、よかったですよ。靴と当人が離れないので、なくすことが少なくなりました。それに、どろんこ遊びとかで、ぐちょぐちょになったときも、靴カバーさえしたら、ひょいって抱っこできますし。

 その辺のビニール素材のもの、エコバッグでも、使えなくなった100円のかさのビニールでも、それを巾着の形にするか、まあるく縫って、ゴムいれるか、したら、簡単にできあがり、お勧めかも。

 今日も、いろんなミミズや虫やきのこにご挨拶して、おべんとうも食べて、さておはなし会。

 今日は、風邪がはやってて、ちょっと少ないので、いろいろ手遊び、わらべ歌なんかもやってみましょう。
先日わらべ歌の勉強会が明徳館でありまして、そこで教わったのを一つ。

 「ぼうず、ぼうず、かわいときゃ かわいけど、にくいときゃ ぺしょー…」

 頭をなでてなでて、最後のぺしょーでおなかを押さえます。ぺしょーってへそ、ですかね。親子でおへそとおへそ合わせてもいいですね。お鼻なんかちょっとつまんだりしても。これを3回繰り返すと、どんなに、わが子の振る舞いに腹立ててるときも、あーかわいい、って思えますよ。

 次は、先日やっぱり河辺の図書館でおそわったわらべ歌の一つを
「あ〜らって あらって くるりとせ。 ゆ〜すいで ゆすいで くるりとせ。
し〜ぼって しぼって くるりとせ。 ほ〜して ほして くるりとせ。
た〜たんで たたんで くるりとせ。 たんすにしまいましょう!」


あらうときは、向かい合って手をつないで、ゆすりながら。ゆすいでは、おおきく振って。しぼって、で腕と腕を交差させて、干すときは、お子さんを抱えて、高い高いみたいに。たたむのは、お互いの手の平をたたいて。最後は、おかあさんがぎゅ〜。

 文字で書くとむずかしいですね。一回見ると、すごく簡単なんですけど。
 覚えたいという方は、どうぞ、おはなし会に来てみてくださいな。

 さて、お話です。今日はお天気もいいし、外を散歩したある仲良したちのお話。

「りすとてぶくろと針」(子どもに語る北欧の昔話 こぐま社 より)
 
 あるところに、りす、とてぶくろ、と針が、仲良く一緒に住んでいました。ええ〜?そう。リスはともかく、手袋と針って?
 さて、その3人、毎日森にお散歩に行きます。そして見つけたものとは?


 まるで森のようちえんのみなさんみたいですよね。一生懸命さがしてると、森はいいものをお土産にくれるみたい。

 では、次は初めて、創作童話から。ちなみに、昔話は、それこそ何百年もかけて、何百人もの語り手がずっと伝えてきた話なので、なんというか、みんなで作った普遍性の高い芸術みたいなところがありますが、創作は、その個人が自分のオリジナリティでお話を作り上げるもの、すごく変わったのや、個性的なものがあります。アンデルセンなんかも、創作ですね。
 好き好きですが、昔話の方が、合う人は多いので、ちょっと冒険。

「ゾウのピクニック」(ふしぎなレンズ リチャード・ヒューズ作 岩波少年文庫 より)

 なかよしのゾウとカンガルーがピクニックに行きました。そこでなべの中にいれてぐつぐつ煮たのは一つのやかん。なぜやかんを煮たのでしょう?それは食べるためですとも。やかんは、一日煮られて、さあ、どうなったでしょう?

 これは、大人はとても疑問符だらけの話で「あれは、何を食べたんです?」とか「あの話は何の寓意ですか」とか、納得できない人が多いのですが、このへんてこりんな話を、小さい聞き手の方たちは、なんの疑問ももたず、すとん、と胸に落とすのです。ほんとに、すごいのね。なんでもあり、のこの許容量の大きさ、多様さ。これこそ、小さいうちだけの神様からのプレゼントの一つかも。これから、どんな環境で育つことになっても、まるごと受け入れられる、懐の広さは、小さい人たち特有なものかもしれないですよね。かえって、功成り名遂げると、それ以上何も受け入れられなくなるのかな。

 最後は、そろそろ季節も進んで、いよいよ虫の声も盛んになってきたので、こないだの「虫かご」の手遊びでおしまい。
 今日もいいおはなし会でした。みなさま、聞いてくれてありがとう

                               

外でパワフルおはなし会 

October 16 [Fri], 2009, 22:55
ミニ運動会とおはなし会

                       

 いいお天気です。朝晩、気温は低くなりましたが、昼間はおひさまに照らされてると、あったかすぎるくらいです。
 10月15日は、いつも朝のおはなし会でお邪魔してる小学校の児童センターで、ミニ運動会がありました。
 120人くらいが申し込んでるので、結構大変。日ごろお世話になってるT小では、児童センターの行事でお手伝いするクラブに入ってますので、今日は、張り切って競技の手助けを。

           

 種目は、障害物競走、リレー、綱引き、パンくい競争。

障害物競走では、なわとび、フラフープなどを使うので、1グループ走るたびに、ぶっとんだ縄跳びをかき集め、ちゃんと並べなくてはなりません。が。日ごろの運動不足がたたって、子どもがだあーっと駆け抜けたあと、あちこち散らばった縄跳びを拾い、からまないようにきちんと並べ、それからあわててコースの外へでると、もう次の子がだあーっとかけてきます。だんだん疲れてぜーぜーいいながら、腰をかがめてると、まだ縄跳びを拾い集めてないのに、もう、次の子が走ってる!ついに、コースに取り残されて、わあああっと走ってくる子たちをしゃがんでよけたりして。

 なんだかんだと、ぜいぜいしてるうち、休憩タイム。
 休憩には、お手伝いクラブから差し入れで、小さいサイズの缶ジュースがでます。このジュースをとても楽しみにしてる子たちがいます。うちでは炭酸のまない、という子も、結構ファンタに挑戦したりして。

 で、その休憩タイムにお話、するんです。かなり無謀でしょ? 観客は120人、外の土の上、聞き手の前にはジュース、そして…私は、聞き手から結構離れてます。外なのでマイク使うのですが、そのマイクの線が短い!

 去年はその上、となりの4階建ての建物が解体工事中で、がんがん音がしてました。
 それよりは、はるかにマシ。でも、普通のお話の集団とまったく違うのよね〜。
 
 さて、お話会。でも、やっぱり、ジュースの威力は大きいし、みんな走り回って、ハイテンション。
 用意してきた、ちょっとおしゃれなお話は、きっぱりすっきりひっこめて、ここはやっぱりおはなしの王道、昔話。

 ノルウェーの昔話から「ホットケーキ」

 「ホットケーキやホットケーキ、そんなにころころころがらず、ちょっととまってぱくっと一口、わたしにお前を食べさせておくれ」
と頼む、おじさん、メンドリ、オンドリ、アヒル、ガチョウ、などなどをかわして、ころころころころ、と逃げていくホットケーキ。


 どこでやっても、失敗しない話だけど、こんなに悪条件でも、なんか、真ん中あたりから、じわじわあっと聞いてる雰囲気。途中からけらけら笑い声も聞こえ、ラストのほうでは、「あ〜あ」「ぼく、知ってる」「ええええっ」など反応もばんばんときます。
 すごいなー。こんなときも、聞くんだね。おもしろいって大事だね。

 森のおはなし会のおかげで、外、お日様のしたでお話するのは、だいぶ慣れたけど、やっぱり100人以上の小学生の団体って迫力あるから、集中力は必要かもしれないです。でも、大勢で共有する瞬間ってほんとにすてき。

 今日も、おはなし聞いてくれて、ほんとにありがとう。ちなみに、最後のパンくい競争、メロンパン、ジャムパン、クリームパンの順に人気で、一番人気のないのはあんぱん。あんぱんまんは人気なのにね。

                

9月の森のおはなし会 

September 27 [Sun], 2009, 10:56
  森のおはなし会9月   

 またまた、森へいってまいりました。
 実は、とぴぱらの長女は、植物学エリアを大学で勉強中で、こないだ帰省したとき、森に行きたい、といったので、もう2回行ったから、きっと行かれるはず、ととぴぱらは娘を乗せて、車でクリプトンの森へ行きました。
 森、遠かった。2度、曲がるとこ、間違えた。でも着きましたよ。
 その時は、小雨もようだったので(あれ?)だあれもいなくて、森の木同士で、こっそり話てるだけみたいな、しずーかな空間でした。

 今日は、元気なお子達の声で、はやくも、森はさわさわと、なにやら楽しい気配をたててましたね。

 今日の空はとても青くて、お日様も、この季節にしては、ぎらぎらとやたら元気。
 こないだあったなめくじ一族や、季節だからとにょきにょき伸びてるきのこに、ご挨拶。おおきなスズメバチも、なにやら一生懸命働いてますから、おじゃましないように、そおっと遠ざかります。

 つばきの実は大きくたわわにつやつやしてて、あれ、ツバキ油になるんだよね、でも、食べられそうな気がする、と思ったり、ちいさな栗の実を拾ってトクしたような気になったり。まだセミの抜け殻も。最近セミになったのかしら。今からで間に合うのかしらと、いらん心配をしてみたり。森はほんとに、いろんなものを、持ってるんだなあ。

 さて、広場についてしまったので、お昼の前に、ひとお話。


 最初は、とぴぱらの名前ゆかりの手遊び

「豆がはねた」

うーん、でも、みんな私をとぴぱらさん、と呼んでくれるから、ちっとも名前とリンクしてないのかな。
次は、すばなしで、今日はちょっとこわいのを。

「ヒナドリとネコ」
(ビルマの昔話 子どもに聞かせる世界の民話 実業之日本社)

 くいしんぼうのヒナドリはおかあさんにケーキをねだり、薪を拾いにきたところ、おおきな年寄りネコに鉢合わせ。くってやる、と脅されて、ケーキを半分あげます、と約束します。ところが、ケーキがあんまりおいしくて、すっかり食べてしまいました。そこへ、あのネコがやってきます。おかあさんとヒナドリは必死におとなりの台所へ逃げ込み、壷に隠れました。ところが入り口は一箇所だけ。そこにネコがどっかりすわって待ちぶせています。ふるえていたヒナドリとおかあさん。そのうち、なんと、ヒナドリがくしゃみがしたい、と言い出しました…

 はらはらどきどきに、しっかりついて来てくれました。昔は、ヒナドリになりきって聞いてたけど、今はなんとなく、のんきな子どもの後始末に駆け回るおかあさんドリに心から同情。おもわずめんどうになって「いいわ」っていっちゃうところが、共感のピークです。
 どんなおはなしか知りたい方は、どうぞ本を探してみてください。この本、90以上も昔話が載ってて、かなりお得ですよ。

リクエストにお答えして

「ついでにペロリ」

 おばあさんのおかゆをぺろりと食べたネコ、それからなべばかりか、おばあさんもペロリ。それだけでなく、男の人も飛んでる鳥もおどってる女の子も次々ぺろりぺろり。えらくでっかい腹のネコがラストにあった相手はきこり。さて、きこりは…

最後の手遊び

「むしかご」

 かあさんゆび こっつんこ
 のっぽのにいさん こっつんこ
 おしゃれなねえさん こっつんこ
 あかちゃんも こっつんこ

 ほらね、虫かごできた
 
 とうさんゆび、入っとくれ
 とうさんゆび、泣いとくれ

 リーンリーン
 チンチロリン



まだ昼だし、虫の声はそれほど響いてなかったけど、日に日に夕方の虫の声がにぎやかに。おうちでもやってみてください。

 さて、楽しいお昼ごはん。それから、今日は、私のお友達が、とぴぱらをしゃべり負かす友達が、一緒です。きょうは、赤ちゃん人形、いえいえ、新生児人形、こだまちゃんを連れて、赤ちゃんってすごい!というおはなしをしてくれました。
 赤ちゃんって、首がふにゃふにゃしてますよね。あれは、おかあさんの命の道のせまい通路を通るときに、あごが胸にぴたっとつくまで首をかくっと倒すからなんですって。もし1ミリでもあごが胸から上がると、もう進めなくなってしまうそうです。それに、頭蓋骨が4枚の骨でできてるけど、それを、ぎゅうっと重なりあうようにして、縮めて道を通ってくるんですって。
 それに、お誕生日を選んでいるのは、おかあさんじゃなくて、赤ちゃんのほう。今日だよ、っていうとき、おかあさんに信号を送って、それで出産が始まるのです。
 
 どの子も、すごいことを、着々となしとげて、おかあさんに会いにきてくれるんだね。

 改めて、お子さんたちの、能力、というか、人の不思議に何度きいても感動するとぴぱら。そういえば、こないだ、部活の合宿についてったとき、なんでか、そんな話になって、中学生の娘さんたちも「へえ、すごい」って感心してくれたな。

 というわけで、すばなし、だけじゃなくて、あかちゃんのおはなし、もあった森のお話会報告でした。

                      

おはなしおはなし 

September 13 [Sun], 2009, 17:00
おはなし、おはなし

 ちょっと前に、Y小学校の4年生に「夏をとってくるはなし」を聞いてもらいました。
 初めて「おはなし」を聞く子も多かったので、とても新鮮で、おもしろかったです。

 で、いつも行く学校では、感想はいいですから、とお断りしてるのですが、今回、そう申し上げなかったせいか、気を使ってくださって、みなさんの感想を届けてくれました。これが…
 おもしろかった!

 松居直先生はじめ、みなさん、おはなしをきいたら、感想を求めてはいけません、そうするとおはなしのタネが芽を出す前に、脳のほうにいってしまいます。心の中でやがて芽をだすのを、じっと待ってください、とおっしゃるので、私も極力、その場で感想とか思ったことを聞くことはありません。
 ですから、こういう経験はとても貴重で…
 今回、聞きたてというか、ぴちぴちの感想を読んで、ほんとにぶっ飛びました。
 おもしろい!
 人は、こんな風に、話を伝えるのかと、しみじみ感心したので、ちょっと書いてみますね。

 夏をとってくるはなし インディアンの昔話 

「あらすじ」

  オージーグという魔力を持った男がいた。その頃、地上には冬しかなくて、吹雪が続き食べるものも十分ではなかった。空の上の国のあたたかい夏を地上に持ってくるために、オージーグは、カワウソとグズリとビーバーとヤマネコをつれて、世界で一番高い山にのぼり、そこから天の世界に入る。天の世界は暖かい美しい夏で、その世界にいる虹色の鳥が暖かな空気とともに、オージーグたちのやってきた穴から地上に降りていく。しかし、天の世界の人に見つかったオージーグは、ついに天の草原で命を落とし、今も空の上に星座となって眠っている。

「主人公の名前」

 オオジゲラ
 オーシール
 オージール
 オルオーシ
 ホージール
 ジョージール
 ホウジーヌ
 
 標記でこれだけバリエーションができました。もちろん、これは、はっきり発音できない私のせいです。が。耳ってすごいと思いました。一人一人、こんなに個性的に聞くんだなあと。もともと名前は、字、じゃなくて、音、ですから、特に外国の音は、もしかしたら、みんなが聞いた方が正しいのかもしれないよね。

「地球物理的な話では…」

夏が日本に来たのは、夏をとりに行ったから。
夏はなかったということがはじめてわかりました。
空の上に野原があってすごいと思いました。


 うーん、たぶん、地球物理学の先生は、違うっていうかもね。
 でも、こういう考え方の方が、もしかすると、住んでる人の実感に近いのかもしれない。
 どうして、夏が来たのか。太陽系の惑星の中でも、地球だけが他と違ってますから、案外、こういう話の中に9も真実があるのかも。

「みんなに届いてる、オージーグの気持ち」

オージーグがみんなに夏を届けようとして命を犠牲にしたことに感動しました。
危険とわかっていながらも旅を続けて、人を大切に思う気持ちがよく伝わりました。
命をはって多くの鳥を出したことがとても心に残りました。
オージールはみんなのために夏を届けたのだから、めいよな死に方だったと思う。


 ものすごく、まっすぐに、メッセージを受け止めてくれているのが、ほんとによくわかりました。みんな、すごいね。

「昔話ってすごい」

話してもらっておもしろかった。
お話に集中してお話しか目に入りませんでした。こんなに夢中になるんだなと思いました。
絵がなくても頭の中で創造しているとおもしろくなりました。
まだまだ世の中には、ぼくたちの知らないおもしろい話があるんだなと思いました。
夏をよんでくるお話というのがユニークなアイデアでおもしろかった。


 おばさんも、こんな風に聞いてもらって、ほんとに楽しかったです。また聞いてもらいたいな。
 ありがとう、Y小学校のみなさん。ほんとにほんとに楽しかったです。

                                

子ども図書館を残しましょう 

September 08 [Tue], 2009, 8:57
正面突破作戦
          
子どもが自由に本の世界を楽しめる場所、どこの町にもあってほしいです。

子ども図書館がなくなる理由はなんでしょう。
いわく、少子化で子ども向けのサービスは必要度が低い、いわく、集客力の低下、いわく、20年前との社会環境の違い…

どれもごもっともです。

では、子どもは20年前とどこが変わりましたか?
子どもが1才から、読んだり、携帯使ったり、ステーキ食べたりするようになりましたか?
子どもが、周りの環境の悪化に連動して、1才ではまったく泣かなくなりましたか?
子どもが、おばけや幽霊の話を怖がらなくなり、小学生から一人で暮らしても、ぜんぜん平気でくらしていけますか?

子どもは、今でも子どもです。
親や兄弟とけんかすれば、がっかりしてへこむし、ほめられたら、にこにこします。
怖い話が大好きなのに、聞くときは、おしりをずりずりさせて、話から遠ざかろうとします。
外で友達にあったら、うれしくてはしゃぎます。

大人は、子どもを守らなくてはいけません。
だって、子どもの何倍も、ご飯たべて、長いこと、いろいろ体験して、背が高い分、遠くまで見えるし、パソコンや車や、そのほかいろんな道具も使えるんですから。それが、先に大きくなった人の役目です。

子ども図書館が存続できない理由、100でも見つかります。でも、大事なのは、やる理由です。
それはたった一つ。
それは、
子どもが楽しい場所だからです。
読書が学習の役に立つからでも、本好きな子どもが多いからでもありません。
大人は子どもの楽しみを自分の都合で減らしてはいけないのです。
子どもがこれから大きくなるとき、つまんないものだらけな世の中を手渡してはいけません。

今、子どもはいろんなことを我慢しています。
遊べる場所は車や会社が先にとってしまいました。虫や魚も、どんどん減らしてしまいました。友達と遊ぶ時間も、塾だ、スポ少だとどんどんとられてしまいました。ゲームだってマンガだって、自分で手に入れたものではありません。それが儲かる大人が手渡しているものです。

その中で、また、子どもが十分楽しい、と思ってた場所を、大人の都合で取り上げてしまっていいのですか?

世の中には、たくさんの、確かな大人がいます。子どもを健やかに大きくしたい、そう考えている人たちです。そういう人の、確かな心に聞いてみてください。
あなたは、大人の都合で、子どもから楽しみの場所を取り上げても、いいと思いますか?

大人の仕組みから考えたら不可能なことも、子どものために、なんとかしたい、という思いがあれば、方向は変わるかもしれません。

子ども図書館は、すべての子どもに開かれています。こういう施設を、閉めていい理由はありません。そういう思いを共有してくれる人が一人でも増えたら、残せるかもしれません。人が増えれば、作戦も増えます。いろんな知恵が生まれて、あたらしい方法が出てくるかもしれません。


子ども図書館に集まる人の思い、どうぞ、多くの人が共有してくれますように。

                        

子ども図書館閉館 

August 23 [Sun], 2009, 11:29
子ども図書館のために


 秋田のみなさん、去年の今頃、覚えていますか?
 夏休みがおわったばかりのころ、駅前のイトーヨーカドーの子ども図書館が閉館になる、という激震が走りました。

 8年前にも同じことがおこり、10日で5000人の署名を集めた実績のこの町で、また同じことが…
 
 今ここで、また存続、という結果を得ても、きっとまた、同じことはおこる、そう思った応援団は、今後、どうしたら、蔵書と、司書さんが本を読んでくれる環境を残すか、ということに集中して、新しい形を探しました。

 そして、今年、司書さんはこども読書支援センターで、児童会館で、いろんな小学校やおはなし会で、本を読んでくれ、紹介してくれています。まあるいシールのついたもとの子ども図書館の本たちは、児童会館の図書室で、今までいた、ほかの子どもの本たちと、仲良くならんで、本棚に収まっています。

 秋田の子どもたちは、燦然たる栄光を残しています。全国で一番勉強のできる子どもたち。全国で一番本のすきな子どもたち。その子どもたちに提供する本がない、提供する知識をもった大人が少ない、実際に子どもさんに本を紹介するチャンスがない、この3重苦の環境を少しでもよくすることはあっても、これ以上悪化させるなんて、どうしても認めるわけにはいきませんでした。

 みなさまのおかげで、たぶん、一番いい形で、子どもの本が子どもさんの近くに残ることになりました。
 
 今でもヨーカドーに行く度、閉じられた銀色のドアを見て、あそこでどんなに楽しい、大きな夢の時間をもらったか、懐かしく悲しい思いにとらわれます。それでも、私たちは、児童会館にいけば、司書さんに会える。本に会える。

 全国のヨーカドーから、すべての子ども図書館がなくなります。20年以上、ここで本を読み、ここでおはなしの世界を楽しんだ人が、どの町にもいます。だれも、子どもから本の環境を取り上げてしまっていいと思っている人はいません。だれも、子どもの笑顔がきらいな人なんていません。それでも、子どもも大人も大好きな図書館は、閉館しようとしています。

 大人の世界は過酷さを増しています。余裕を失っています。余分なもの、今すぐ必要でないものに、時間とお金をかける余裕がなくなっているのです。
 でも、今、子どもでいる人たちが、大きくなるのは、一回きり。
 今大きくなってしまえば、子ども時代は二度とないのです。
 どの子も、自分の子ども時代を、たくさんの楽しみで満たすことができるほうがいいに決まってます。
 日本は、平和で、命の危険にさらされるような、そういう苦しみは子どもの世界にはありません。
 でも、
 その上を望んではいけないでしょうか?
 
 たくさん、体を動かすこと、たくさん、歌を歌うこと、たくさん、食べること、たくさん寝ること、たくさん笑うこと、たくさん楽しい経験をすること。どれも、大切で、どんな時代でも、どんな場所でも、子どもが笑うために、大人は必死になるのです。
 そして、にっこり笑った子どもの笑顔に、大人は救われ、また生きていくエネルギーをもらいます。

 言葉遊びを、冒険を、うそみたいな話を、昔のことを、虫の世界を、海の世界を、本に求める子どもがいるなら、それをかなえるために、できる限りのことを、してあげたいです。
 どの町でも、たくさんの大人が、子どもの本の世界を守りたいとがんばってます。どうぞ、みなさんの力を合わせて、さらに多くの人を動かしてください。

 どんな時代でも、どんな環境でも、子どものために動いている大人には、味方が現れます。みんな、自分は誰かに育ててもらったのです。そのことを、思い出す人がきっと次々でてきます。
 今まであったことのなかった人たちが、これをきっかけにつながれば、また新しい、いいものができるかもしれません。
 危機がさけられないなら、その危機を一番いい形で乗り越えましょう。
 大丈夫、味方はたくさんいるから。なんとか、どの図書館のご利用者さんも、来年も再来年も、司書さんに絵本を読んでもらえますように。


                                

                        おはなしのとぴぱら

森のお天気のおはなし会 

August 23 [Sun], 2009, 10:25
森のおはなし会報告

                                              

 ついに、お日様の勝ち、ぺかぺかのお天気。ちょっとよすぎるほどのお天気に恵まれ、また森でお話会してきました。
 詳細は、森のようちえんさんのブログをごらんください。
 
 いつも、とても好奇心にあふれて、お話をがっちり受け止めてくださる、小さな聞き手の方たちに、ほんとに感心してます。
 こんなにまっすぐ、お話のどまんなかに入ってきてくださると、とぴぱらも、楽しさ倍増です。

 今日のおはなし会のプログラムです。

 手遊び  むしかご 

  かあさんゆび、こっつんこ
  のっぽのにいさんこっつんこ
  おしゃれなねえさんこっつんこ
  あかちゃんもこっつんこ

  ほらね、虫かごできた

  とうさん虫はいっとくれ
  とうさん虫鳴いとくれ

  リーン、リーン、チンチロリン


                     

 おはなし「あなの話」(おはなしのろうそく4 東京子ども図書館編)

 赤い靴下から生まれた穴が、どんどん、どんどん大きくなって、オオカミまで飲み込んでしまうお話。
 大人はおかしい話、と思うけど、子どもさんには、結構こわああい話。

 手遊び、たまごをぽん
 手遊び まめがはねた


 おはなし「ホットケーキ」(おはなしのろうそく18 東京子ども図書館編)

 コロコロ転がるホットケーキが、「メンドリペンドリ」や「オンドリゴンドリ」や「ガッチョブッチョ」や「カモカモガモガモ」から逃げ出して…  



結構暑くて、ぼおーっとした私は、まめがはねた、の歌をぼっと忘れてしまい、あせりました。
時々あるんだよねー、頭真っ白になること。でも、聞き手のみなさんはぜんぜん気にしてないし、そのうち思い出したし、まあいいや。

おおきななめくじもいたし、お日様も元気だし、小さい聞き手の方も、おおきなおかあさんたちも、みんな元気でした。    
夏まだ続きますね。お日様がいっぱい顔を出してるとき、みんなも、元気に、お日様と遊びましょう。


                                

新コーナー、お話紹介 

August 03 [Mon], 2009, 18:59
夏休みのおはなし紹介

                          
 絵本の紹介をするブログはたくさんあるので、ここしばらく、おはなし、素話、昔話などの紹介をしてみようかなと思いつきました。
 おはなし、というのは、とても面白いものだと思います。そして、とても普遍的なものだと。



 昔、私のお師匠である、松岡享子先生から伺ったおはなしです。
 その当時、私はもう大人でしたが、それにしても日本は超スピードで変化しつつありながら、まだまだ牧歌的なところもある時代のことです。おはなし、で、聞き手のお子さんたちがどんな反応を見せてくれるかというお話で、覚えているのは…

現代シンデレラ事情

 当時、お子さんたちは、お話をきくと、それを実際に演じたり、人形遊びにしたり、なかなかに発展的、創造的な遊びが盛んでした。さて、ある日、シンデレラのお話を聞いた(お話の題は「灰かぶり」でしょうね、きっと)女の子たちが、さっそく、シンデレラ遊びをし始めたそうです。すると、おかあさん役の女の子が、シンデレラ役の子に次々仕事を言いつけています。ところが、当時、もう家事に電化製品が進入しきってた時代のこと、女の子の知識では、仕事、といっても、掃除、洗濯くらいしか、知らないのでしょう。たちまち、シンデレラは、手持ち無沙汰になって、仕事を待ってます。いろいろ考えたおかあさん役の子は、声を張り上げ「じゃあ、勉強しなさい!」


怖いときには、発声練習

 ミアッカどん、というイギリスのお話があります。結構、こわいです。なにしろ、食べるものは、言うことを聞かない男の子が飛び出してきたのを、袋にいれて、それを夕食にする、という男ですから。その話を聞いてた男の子たち、いよいよ、主人公が食べられそう、となったとき、急に、耳をふさぎ、「あ〜あ〜あ〜」とどなり始めたそうです。自分の声で、語り手の声を遮断して、怖いところを聞くまいとしてたのですね。

 さて、実は、ミアッカどん、夏休み前に、何度かやりました。

 では、平成のこどもたちは、どのように聞いたかというと…



 児童会館でやったとき、いよいよ、主人公トミー危うし、というところで、3人の男の子がだあーっと走って行ってしまいました。やっぱり怖いところは、聞かないに限るということでしょうか。
 それから、T小学校の1年生にしたとき。
 なんと、耳をぎゅうっと抑えている男の子が2人もいるではありませんか。

 私が松岡先生のお話をきいてから、はや25年。携帯もなく、ゲームもない子どもたちと、まったくおなじ子どもたちが、この秋田にいっぱいいるのでした。
 人というのは、世の中ほど、変わらないものかもしれないですね。

 では、夏休みのお話の紹介を。

なまくらトック  ボルネオの昔話(おはなしのろうそく3  東京子ども図書館)  暑い南の島で、ご飯を作るどころか、食べるのも面倒になってしまった女の子。すると、かごが食べ物を運んでくれるように。でも、いいことばかりじゃないのね。すっかり太って、すっかり怠け者になった女の子の身の上に起こったのは…

ちいちゃいちいちゃい  (イギリスとアイルランドの昔話  福音館書店 石井桃子訳)  ある日、お墓でちいちゃい骨を拾ったおばあさん、その骨を家に持って帰ったのですが、夜になるとどこからか、気味悪い声が。「おれの骨をかえせ〜」とだんだんに近づいてきました…怖い話を聞きたい人に。

ゆうかんな靴直し    (子どもに語るイタリアの昔話  こぐま社)  これまた、こわあいお話。貧乏で子どもがたくさんいる靴直しが、あるお金持ちのお屋敷に一晩とまったら、その屋敷をくれるという話に大喜び。でも、真夜中を過ぎると、どすん、どすん、と床に落ちてきたのは…人間の骨!それがじりじり動いて集まって…

夏をとってくる話    (サヤエンドウじいさん 日本標準)  暑くていやになる夏も、一年中吹雪の時、勇敢な英雄が命がけで、空の上から夏をとってきたと知ったら、少しは気持ちよく過ごせるのでは。オージーグというインディアンの活躍で夏がこの世界にやってきました。彼の体は今も空の上に…

                          

 以上です。お話は数え切れないほどあります。私はたくさんの聞き手にきいてもらうため、全文暗記しますが、それが大変、という方は、ただ、読んであげてください。絵がないと、退屈?いえいえ、自分の頭に浮かぶ絵を見ること、これはすごく楽しいです。
 さあ、どんな絵本があなたの頭の中に生まれているかしら。 
                                      おはなしのとぴぱら
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名前:      祥 −sachi−
28年間 親子連れに親しまれてきたイトーヨーカドー子ども図書館が2008年10月26日に 閉館しました。

2009年4月23日 秋田県立図書館にイトーヨーカドー子ども図書館の蔵書が寄贈されました!

司書さんも県立図書館の職員となり、イトーヨーカドーの子ども図書館の機能の一部はこれからも続いていきます。

このブログは、「祥」と「おはなしのとぴぱら」の共同管理ブログです。
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