自作小説(タイトル未定)第一話

July 21 [Sat], 2012, 7:26
※この作品はブログ主の自己満足作品です。


観覧にご注意下さい











「ふう…これで一段落だな」

その女は大きく伸びをして、椅子の背もたれに体を預けた。

蝋燭の灯りしかない薄暗い部屋の中、彼女は独り言を続ける。

「私の優秀な部下達の事だ、ちゃんと計画を遂行してくれるだろう…冥府の反対を押し切ってまで通した私の努力を無駄にするなよ。」

そう言い残し、その女は眠りへと落ちた。






ピピピピピピピピピ!

大音量のアラームが部屋中に響き、目を覚ました俺はすかさずアラームを止める。

時刻は6時半。

昨日までなら学校に行く準備をしなければならないのだが、今日は違った。

自宅謹慎。

先日俺は学校で他の生徒に暴力行為をしてしまい、処分が下ったのだ。

起きて早々怒りが込み上げてくるので、布団から起き上がり大声で叫ぶ。

「くそあの野郎馬鹿にしやがって!なんで信じないの!後ろに霊憑いてるよって忠告してやったのに!!笑いやがって!」

…そう。俺は忠告を信じてもらえず、笑ったのに対して逆上し、あろうことかその生徒の左頬に1発パンチを叩き込んで怒りに任せて暴力を振るってしまったのだ。

そしてその現場を教師にバッチリ見られてしまい今に至る。

俺こと御臼東馬(ごうすとうま)には霊感がある。これホント!

ちなみに17年間生きてきて信じてもらった事は1度もない…

言っても返ってくるのは憐れみの視線のみだ。

両親でさえ『こういう事を言いたい年頃だから』と言って真剣に聞いてくれやしない。

ちなみにその父母は今海外だ。

父が海外赴任になったのをきっかけに母が付いていってしまったのだ。

母曰く、海外生活をエンジョイしているらしい。

そういう事で、今この家には俺一人しか居ない。

はずなのだが。

落ち着いて部屋を見回してみると、あるものが増えている事に気付いた。

女の子が立ってこっちを見ている。

茶色っぽいツインテールで纏めた髪に、大きな丸い青色の瞳。童顔で背も低く、幼い印象を受ける。

「朝から怒り爆発とは、ずいぶんストレスが溜まっているようですなぁ〜マイバディー」

印象通りの幼い声でその女の子は俺に話しかけてくる。

普通なら焦る場面だが、東馬は何故か落ち着いていた。そしてある考えに至る。

「あれれ?もう少し戸惑うかと思ったのになんか冷静ですなぁ〜」

ツインテールを揺らしながら、少し怪訝な表情をした女の子を睨みながら俺はキツい口調で言い放つ。

「現れたな悪霊よ!現世にそんなに執着しないで早く成仏するなり昇天するなりしたらどうだ!」

言い放った瞬間、ピタッと女の子の動きが止まったかと思えば、途端に腹を抱えて笑いだした。

俺、何か変な事でも言ったか?






所変わって我が家の台所。

俺とその女の子は向かい合って座っている。

コイツはまだ笑っている。この野郎。

俺はと言うと即席で作った朝食を食べている。

トーストを頬張りながら、俺は説明を求めることにした。

だがコイツの受け答えはとても分かりづらかったので俺が簡単にまとめる。

まず、コイツは冥府と呼ばれる所の関係者…いや、関係霊らしい。

冥府というのは簡単に言えば死者を管理する所のようだ。大抵の場合、人は死んだらここへ集められる。

そして、地獄に堕とすか転生のチャンスを与えるかを現世での行いで査定するのだ。

しかし、死んだあと冥府に集まらない例外がある。

地縛霊をご存知だろうか。

地縛霊とは、事故などで死んだことを認められない魂が建物や洞窟に縛りつけられ、成仏も昇天もできないものを言う。憎しみの強いものも地縛霊になるらしい。

で、最近その地縛霊が増えてきているのだ。

タチの悪い地縛霊は人間を襲う事もある。

冥府ははじめ関係霊のみでこの件を片付けようとしたが、人間でない者の前に地縛霊は現れずうまくいかなかった。

そして、ある長官が人間と協力してはどうかと提案した。

反対の声がすさまじかったらしい。だが、長官の発言力の強さによってこの意見は通ってしまったのだ。

「―で、長官の直属の部下であるお前がテスト的な形で来た訳だな。」

「はい!いや〜理解力のあるバディーで助かりまくり♪困っちゃうくらいですよ〜」

女の子はご満悦のようだ。眩しいくらいの笑顔である。

俺の作った朝食をほとんど食いやがったしな。

こういう事されたら俺は確実に怒鳴ってるのに、あの顔を見たら怒るに怒れなくなってしまった。

その頃俺は朝食に使った食器類を洗いながら説明に耳を傾けていた。

「で、お前の名前は?俺は御臼東馬」

そういえば名前を聞いていなかったので尋ねる。

「あ、わざわざどうも!私はキロルって言います。東馬さんか〜…呼びにくいんでとーさんって呼んで良いですか?」

「俺はお前の父親じゃねぇ!」

「まあまあ固いこと言わないで下さいよ〜とーさん」
ニヤニヤしながらからかうように俺に話しかけてくるキロル。

しかし俺がフォークを片付けようと持ち上げた瞬間キロルが凍りついた。

「ん?どうした?」

素直に気になったので聞いてみる。

「い、いや〜最近見たアニメで主人公が女の子にフォークを突き立てるシーンがあったのでまさかと…」

「どんなアニメだよ!!」

意外な答えで思わずツッコんでしまった。
後から聞くと冥府は限りなく現世に近く作られており、テレビ番組やネットワークまで整備されているらしい。すごいぞ冥府。

食器類の片付けも終わり、台所の隣の居間でキロルと他愛ない会話をする。

霊感があるとか言ったせいか俺に友達はできなかった。必然的に一人でいることが多かったので、会話に飢えていた俺はキロルと話すのを正直楽しんでいた。

だが、それも束の間。キロルのスマートフォンのような通信端末に一本の通信が入った。

遂に地縛霊を祓う指令が出たのだ。キロルは外に出ようと促すが、俺は今自宅謹慎の身である事を思い出す。

その旨をキロルに伝えると、返ってきたのは予想外な答えだった。

―大丈夫ですよ〜、私達はこの世界とは別の場所に行きますから―

愕然とする俺に、キロルは言葉を続ける。

「簡単に言うと、霊が実体化できる世界に私達がバビューンっていって、そこでバッタバッタと霊を叩きのめせば任務完了でーす♪」

霊が実体化。

その言葉に、俺はなぜか高揚した。霊と聞くとモチベーションが上がるのが俺の性である。

「よし、じゃあその世界とやらに行くか!」

俺が腹を決めると、キロルは満足そうに微笑んでから

「それじゃ、失礼しま〜す」

と、背中にいきなり抱きついてきた。

状況が飲み込めない俺。

振り払おうとするが、すぐに異変に気付いた。まず、キロルの感触が消えている。そして、既に俺の首から下が消えてしまっている。恐怖を感じる間もなく、俺の全身は消えた。

続く


こんな感じのを書いていこうと思います


文才無くてすいませんorz

読んでくれた方ありがとうございましたm(__)m
プロフィール
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