バス174
April 06 [Thu], 2006, 23:57

『バス174』
あらすじ
『2000年6月12日のリオデジャネイロ。ピストルを手にした青年が、乗客11人を人質に取ってバスに立てこもった。特殊部隊と多くのメディアが現場に急行し、ブラジル中の人々がテレビの生中継を見守る中、やがて驚愕の事実が判明する。スラム街で育ったという犯人のサンドロは、かつて起きた“ストリート・チルドレン虐殺事件”の生き残りだった。そして5時間にもおよぶ膠着状態の後、サンドロは人質の女性を連れてバスから出てくるのだが・・・。』(「DVDirect」より)
ピストルを手にバスに立てこもった青年を軸に、彼の少年時代を決定付けた、“ストリート・チルドレン虐殺事件”や、その背景にある真実に迫った驚愕のクライム・ドキュメンタリー。
2000年のリオデジャネイロで実際に起こったバスジャック事件の全容を、24時間に及ぶ膨大なニュース映像と、人質たちを含む数多くの証言をもとに映像化しています。
『ダーク・ウォーター』『モーターサイクル・ダイアリーズ』『ビハインド・ザ・サン』『セントラル・ステーション』の天才ウォルター・サレス監督が全面協力し、2年の歳月をかけて完成させたそうです。


バスジャック事件の背景には、ブラジル社会のゆがみや貧困、麻薬問題、社会福祉制度の遅れ、警察の横暴など様々な問題点が潜んでいました。
なぜ、このような事件が起こったのか??
バジーリャ監督が執念で入手した莫大な量のVTRを編集すると同時に、サンドロの家族や友人、現場にいた警官や取材陣、そして人質らの証言を織り交ぜて、事件の本質と共にブラジル社会が隠蔽してきた恥部を暴き出した衝撃的かつ優れたドキュメンタリー映画でした。
平和な国に住む私には想像もつかない世界でした。
居場所を失ったストリートチルドレンが向かう先は・・・。
生と死が隣り合わせという過酷な日常、ドラッグによって堕落していく人生、チャンスもなく仕事にも就けない。
そんな彼らの悲痛な叫びがヒシヒシと伝わってきます。
彼らだってストリートチルドレンになりたくてなったわけではないのだ。
親を失い、国にも見捨てられてしまった為に、そうならざるを得なかったのです。
ドキュメンタリー映画でしたが、ラストはなんともドラマチックでした(悲しい意味で)。
警察官の横暴さや無能さが垣間見れるラストだったと思います。
このような不祥事を起こしても、彼らは何の反省もせず、また次の任務に就くのでしょうね。
正直な話、日本に生まれて本当に良かったと心から思えましたね・・・。
『バス174』
2002年 ブラジル映画 119分
●監督・・・ジョゼ・パジーリャ
●共同監督・・・フェリッピ・ラセルダ
●原題・・・ONIBUS 174 / BUS 174(英題)
評価は★★★★(4点) 国から存在を否定された一人の人間が起こした事件
[ この記事を通報する ]
- URL:http://yaplog.jp/39smash/archive/360














