2006年03月17日(金) 16時55分
「行って来ます」

「行ってらっしゃい」

お互いキスを交わして

僕は目的地へと向かって行った。


もうこれが最後だと

君も分かっていただろう。


道のりは長かった。

国境を越え、橋を渡って、幾度となるその先へ。


しかし君のことが気に掛かり

ちっとも眠れなかった。

ただ、残された君の写真だけを頼りに。


辿り着いたのは全くの別世界で

娯楽などとは遙に違った。


いっそのことこの世なんて消えてしまえばいいのに、と

何度思ったことだろう。


人間共が飢えて死んでいく姿など

誰も望んではいない。

余りにも矛盾すぎて

言葉は失われるばかりだった。


僕は神様なんて信じてしまうたちだから

永遠に君に逢えることだけを願い続けた。

 

2006年01月10日(火) 12時39分
ある一枚の写真を片手に

過去を幾度も辿った。

幻想を思い浮かべては

まだ微かに残っている温かさだけを頼りに


隣に君が居る気がして

未だ君を忘れることが出来ない。


それでも一枚の写真は何も変わらずに

僕を見て嘲り笑う。


僕は君を呼ぶけど

君は僕を呼ばない

僕を呼んでと言っても

君は耳を塞ぐから何も聞こえない。


僕の声さえも信じてくれなくなったある日

君の写真が濡れていた。

まるで僕から消え去るかのように

君は涙で消された。


君が泣くのが怖いから

僕を涙で埋めつくそう。


気付くともう既に雨で濡れていた。

明日にある空 

2005年12月10日(土) 10時58分
空高く羽をばたつかせる鳥は

僕と、よく似ていた


見上げる空はいつも遠くにあるような気がして

日々萎靡し、落胆し、退化した


誰かが僕に言った

「お前には心に羽が無いんだよ」、と

そう、僕は唯心することすら出来ないし、飛ぶことも出来ない。


それでも青々とした空は僕に笑ってみせた

上手く笑えない僕にまたひとつ、と笑いが生まれた


限られた時間に終わりが近づいてきた

後は羽を背負うだけだ。

弧でしかない僕はもうこれで弧じゃなくなる

そう思うと少し切なかった。

けど、空に願ったのだから 叶ったのだから

空に感謝しないと。


そう自分に言い聞かせて空へ旅立った。



 

2005年12月07日(水) 19時57分
名も無き花を抱きしめ

僕は言うんだ

この世でひとつとなる幻だ、と

君と僕 

2005年12月05日(月) 15時56分
この虚無感のぽっこり空いた空間に

君は世界一暖かい居場所を与えてくれた

少しくらい隙間はあったけど

寒さなんて感じなかった。


けど君の後姿は何処か寂しくて

僕をいつも心配させるんだ


勿論、君の事を全部知っている訳では無い


形が欲しいだけかもしれない


全部知っていると言えばそれは嘘になる


「何もしてやれなくてごめんね」


唯、その言葉しか言えなかった。

涙が僕を呼んだから。


もう、駄目かもしれない


そう思った瞬間、涙がどっと溢れてきた

「情けない僕でごめんよ」

声はもう涙を止めきれなかった

遙に涙を超えていたからだ。

そしていつものお決まりの言葉。


「一緒に帰ろう」


「うん」


僕等は再び歩き出した。

戦争 

2005年11月05日(土) 22時29分
虚に世界は偏見して

己を醜いがままに欲を奪い合う

ただ『欲』が欲しいだけの偽り

祈を告げて、祈を掲げて

灰の様に朦朧とした雨に遭遇する

崩れて初めて知る世界の冷たさ

争いだけが罪なのか、人間その物が罪なのか

答えはどちらでもない

世界があまりにも矛盾しているだけなんだ

だってそれを望んだのだから


愛を捨て

情を捨て

生を捨て

夢を捨て


武器を片手に

要素 

2005年11月01日(火) 20時07分
今日は久々のにわか雨

雨の日にしか出て来ない君

陽が照らし出すと闇が曇って

密に生きている君は

狂い咲く花の様に綺麗だった

五感を感じとり、時には反感を感じとり

跳んだ欠片を拾い集めては、腐食して行く


まだ雨は降りそうにないや


そう嘆いては腕を切り裂き

自分を束縛する

幾度も去って逝く足跡と

僕の足跡は


別の足跡を辿っていた


残された要素は

砂としてすり抜けて行った

無色 

2005年10月28日(金) 17時06分
一人寄りすがり悲しげな君が居た                                                                                          

この世界には色と云う物が無く
 
まるで真っ黒な白

色が欲しくてたまらなかった

存在しない色よりも

存在しない君が

きっと語りかけて来たんだ

言葉でしか伝わらない愛情を

たくさんの人間は知っているはず


そして全ての人間が愛に満ちた時

世界は色のある世界へと変色した

君も

僕も


変わらない色へと

赤い星 

2005年10月21日(金) 16時45分
綺麗な髪
細い手足                                                     折れ曲がった背中 
君に射しかかる黒い影
                                                       これが現実なんだね
                                                       何かしてあげたい、けど出来ない
ただ、愛する事しか
戻って来いよ俺の場所へ
「おいでよ」
何回言っても帰って来ない
今まで見えていた空や大地は
                                                       もう見えないよ
                                                       けどねお前だけは見える
                                                       隣で笑ってるよ
形は無いけど
俺のそばで笑ってる
本当の形が無くても
描いてみせる
                                                       
 
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