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駅ビルから交差点になだれ込んでくる通勤時の渋谷。見たらわかる。ほとんどの女性が膝をまげて前につんのめって急ぎ歩きをしている。ほんとに颯爽と見えないのだ。無様と言っていいほどだ。
歩き方は親を真似るのか、遺伝子なのかわからないが、意識された訓練によって矯正することができそうだ。
松田聖子の脚は昔相当なO脚であった。本当のOの形をしているように見えた。それがアイドル歌手から大人の歌手に変化していくうちにO脚に見えなくなってきた。姿勢を意識するようになったのだろう。するとますます大歌手らしくなってきて、堂々としてくる。
わずか生まれて21年のHさん。足の裏の親指下のところの皮がタコになっている。足先が内側を向いているのだ。当然のように外反母趾がある。ヒールの高い靴をはくことが格好いいことだと思っている。しかしその足は歪み、足首から膝の線がO型になっている。「将来あなたはきっと早いうちから膝痛をかかえることになるよ。そして寝たきりになるよ」と冗談ぽく脅し、「きちんと歩く練習をしないとまともなマッサージなどできないよ」と私は言う。
女優もタレントも座り方や立ち方、歩き方などを姿勢の練習をするのだろう。画面上に映る姿勢を指摘されて、次にはそれを意識していく、画面映りを強く意識するだろう。それが商売だからである。
女優は姿勢がよくないとさまにならないことが訓練によってわかってくる。
時代劇では下駄を履き、小股で歩く。その歩き方に色気も出るというものだ。現代劇では足先を外向きにする。闊歩できる歩き方だ。踵、小指下、親指下の順(もちろん一瞬の動作である)につき、足先30度外側向きで歩く。
デューク更家はモデル歩きを教えるのに、両腕を上げ、その腕を交わらせて指でつなぎ、両腕をあげた上げたままで歩かせてみる。するとモデル歩きになる。明らかに副横筋や大腰筋や腸骨筋が動くのがわかる。
モデル歩きができるようになれば、当然格好もよくなり、見違えるなるはずだ。人格までも変わってしまうかもしれない。
モデル歩きまでとは言わないが、普通に足先、直線上に踵のスポーツ運動学者高橋英夫がいうところのウナポイントからつき、直線上を歩く練習を意識してすることだ。座るときも意識して背筋を伸ばすことだ。胸郭を開くことだ。
これだけ言えばおわかりのように、ウエストはくびれ、ヒップは上がり、バストも上がることは目に浮かぶようである。
きちんとした姿勢をとれるということは無理な力で歪を作らないということである。
このような姿勢の練習は子供時代のある時期にさせたいものだ。膝や股関節、背骨などに異常をもつロコモティブ シンドローム 4700万人ということを考えれば、歩き方の指導は教育の一環となってもいいほどのことである。
畳に正座して座ることのないバリ人たちは脚をいびつにしなで自然にすくすくと脚が育つことになる。正座をするのは寺院でお祈りするときだけである。また多くの女性は舞踊を習う。このバリの舞踊は
見事に重心をとる演習に役立つ。力を抜いた歩き方、移動のしかたを基本的に学ぶ。
これもバリ島でよく見かける風景だが、頭に物を載せて上手に歩くのである。軸がとれているのだろう。
日本人も脚をきれいにしよう、という運動を誰かやってくれないかと思う。スポーツクラブなどは練習の始めに美脚練習を最初の10分でもやってほしいものだ。すると軸が取れるようになり、力の伝え方も自然にできるようになり、運動能力も向上することは間違いない。日本人ははつらつとしてくるのではないか。寝たきりになるかもしれないという不安も少々は減るのではないか。すると不安神経症も減るのではないかと思う。莫大に膨れ上がってくる国の医療費負担。30兆円が60兆円にまでなってしまう懸念も予想されている。日常生活の根本から見直していく必要がある。私はそんなお手伝いをする人がシントロピストだと考えている。シントロピストとは、姿勢に始まり、美容や健康について適切なアドバイスができる人のことだ。これは私の造語である。蘇えらせることができる人とでも言おうか。
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