桜小町6 

2005年12月18日(日) 18時51分
「どうッ……して………!?」



神様は、大地くんが嫌いなのですか。


なぜ、こんなに短い命に定めるのですか。





「どうして…って、仕方ないじゃないか」

「仕方ないってッ……大地くんは、それでいいの!?」



「定められた命を、どうしろって言うんだ」



「……」


「病名なんて、知らされてない。どうすればいいんだよ?」





***********



私は突然、彼氏に別れを告げた。

何故かと言うと…大地くんを、忘れられないから。



最低な女ということは、自分が一番よくわかってる。


だけど、やっぱり…。




++++++++



「桜…」


いつのまにか、大地くんは【桜】と呼んでいて、少し驚いた。


そういえば、昨日もいわれた気がした。





「大地くん…付き合おう」


「…は?」



It is love to you.



「俺で、いいの」




「もちろん。私は、あなたがいい」



ありがとう、と大地くんは短く言って、


上着のポケットに手を入れた。


ふいに空を見上げて、悲しそうな表情を見せた。



その表情が何なのか、今はまだわからない。


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桜小町5 

2005年12月17日(土) 9時44分
「好きだよ、」



まだ言葉に続きがあったのに、



「ごめんなさい!!」



そう言い切ってしまった。




「最後まで、聞いてくれる?」


そう言われて、我に返って、うんと言った。



「桜が付き合ってのは知ってる。
だけど、この気持ちに嘘はつけないんだ」



「ありがとう、大地くん」



「桜…」


「大地くんのこと、ずっと好きだったの。
だけどね…そのことで相談できる人ができたの」


「うん」



「それで…そこから発展していったの」





「俺の話も聞いて」



「…ん」


「こんな格好じゃ、わかんないけどさ…」




目が真剣になって、



「俺さ…もうすぐ死ぬんだ」





神様、

なぜあなたは、命を平等にしてくれないのですか




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桜小町4 

2005年12月17日(土) 9時35分
「久しぶり、桜ちゃん」


「大地くん…大地くんなの……ほんとに、大地くんなの…!?」




大地くんは、優しく微笑んで言った。


「じゃあ、俺は誰なの」



【僕】から【俺】にかわっていて、


みんな大人になってしまったと自覚した。




「持ってる?"桜小町"」


「ぁ…うん……持ってる、持ってます!」



「じゃあ、本物だね。また、出会えた…」


「大地くん…」





申し訳ない気持ちがいっぱいだった。


何故って…




私にはもう…



彼氏がいるから


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桜小町3 

2005年12月17日(土) 9時18分
「桜、久しぶり」


それから月日が経ち、同窓会が行われた。




昔の友達も、大人びて、綺麗になって…。






「誰さがしてるの、桜」


昔の友達、美弥に言われた。



「ん…」




大地くんを、捜してるの。なんて、いえない。



だいいち、引っ越してしまった大地くんが、来る訳がない。




みんながお酒をふくんでから、


周りがうるさくなった。



私はお酒を飲まないので、外へ出た。



店の入り口の横に、佇んでいる人影。



この人は……――――っ!!




「久しぶり」





大地くん―――

桜小町2 

2005年12月11日(日) 16時37分


「……なんで」




「ごめんね、桜ちゃん…僕も、本当は嫌だよ…」






ある日突然、それまで仲の良かった男の子が引っ越した。


その時私は、人生最大のショックを受けた。




もう少し前に伝えてもらえたら、心の準備も出来ただろうに。


引越しの日、前日に突然伝えられた。



仲良しだったから辛い…んじゃない。



好きだったから、辛いの。




「もう、会えないの」



そう訪ねてみた。



「会えるよ…きっと。運命につながれていれば」




ロマンチストなあなた。


エゴイストな私。



「ばいばい」


「うん、ばいばい」




あなたが私に背を向けて走り出したとき、



「大地くん!!」



思わず叫んでしまった。


「何…桜ちゃん」





「これ、あげる」

「僕のと…一緒だ」




あなたも、私と同じものを持っていて、


お互いに同じものを渡そうとしていたらしい。



ピンクの…勾玉のアクセサリー。





「ありがとう」



「うん」



幼い頃の約束。


それは、


"この勾玉を一生見につけて、またどこかで出会う"。



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桜小町1 

2005年12月11日(日) 11時26分

















「またいつか、あえるといいね」
「そうだね」




いつか約束した、あの桜坂で。

また出会えたらいいのに、と願って。





お互いに交換しあったものを握って、



涙を惜しんで、


"絶対に忘れない"と誓って―――
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