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権利能力 / 2006年02月10日(金)
■ 権利濫用の判断基準
 思うに、権利濫用(1条3項)は、権利と権利の調整を図る規定であるから、権利濫用にあたるかは、@権利を行使するものの主観だけでなく、A権利者が権利行使によって得ようとする利益と、行使により他人に与える損害を比較衡量して、その権利の存在意義(客観性)に照らし客観的に判断されるべきである。

■ 自然人の出生時期
 自然人の権利能力は「出生」(3条1項)に始まる。この「出生」の判断基準が問題となる。
 思うに、相続関係者の利害、年齢計算等を考えると基準は明確であることが望ましいから、胎児が母体から全部露出した時点をもって「出生」となると解する。

■ 意思無能力の効果
 思うに、私的自治の原則から、各個人は自己の正常な意思に基づいてのみ、権利を取得し義務を負担すると考えるべきである。とすれば、意思能力を欠くものの行為は無効となる。
 もっとも、意思無能力による無効は表意者本人を保護するためのものであるから、表意者からの主張のみを認めれば足りる。よって、取引の安全のため主張権者を限定し、表意者側からの無効主張のみを認めるべきであると解する。

■ 胎児の段階で代理人が存在しうるか
 「生まれたものとみなす」(721条)(886条)(965条)とは、権利能力を胎児の段階で認めるものなのか、その意義が問題となる。
 思うに、胎児の段階で法定代理人が存在しうるとした方が、多くの場合に胎児の保護に資する。また、極めて死産が少なくなった今日では、生きて生まれることを前提としたほうが、法律関係が簡明である。従って、胎児がすでに生まれたとみなされる範囲においては権利能力が認められ、胎児が死産であった場合に取得していた権利能力が遡って消滅するものと解するべきである。胎児の段階で法定代理人は存在しうる。(解除条件説)
 
   
Posted at 02:38 / 民法総則 / この記事のURL
行為能力 / 2006年02月10日(金)
■ 制限能力者が意思能力を欠くときに取り消しうるか
 確かに、意思能力を欠けば行為は当然に無効であるから、これを取り消すことは理論上不可能であるようにも思える。
 しかし、意思無能力がかけている場合にはより制限能力者の保護が必要であるはずなのに、これにより取消権が制限されるのは背理である。思うに、取消しも無効も法律効果を否定するための法的手段にすぎないのであるから無効行為であっても取り消すことはできると考える。
 これに対して、制限能力者に取り消す意思がなくても相手方が取り消すことが可能となり妥当でないという批判もある。しかし、意思無能力による無効主張は表意者のみに認められると考えるため、この批判はあたらない。

■ 「詐術」(21条)の意義
 単に制限能力者であることを黙秘していただけで「詐術」にあたるだろうか。その意義が問題となる。
 思うに、21条は取引の安全を図る趣旨であるところ、制限能力者であることは外見上判断しにくいことも多々あるため、「詐術」の概念は可及的に拡大して考えるべきである。
 しかし、わざわざ自分が制限能力者であることを示して法律行為を行うことはまれであるから、単に黙秘していただけで「詐術」にあたると解するのは妥当でない。そこで、単に制限能力者であることを黙秘していただけでは「詐術」にあたらないが、それが他の言動とあいまって相手方の誤信を強めたりした場合には「詐術」にあたると解する。

■ 「詐術」にあたった場合、詐欺(96条)も成立するか
 確かに、「詐術」の一般的な意義からすれば、詐術をおこなった場合には詐欺も成立するように思える。
 しかし、能力に関する制限能力者の詐欺は相手方の意思を決定するごときものではないから、相手方の錯誤との因果関係は認められないと考える。従って、詐術がなければ当該法律行為をしなかったであろうというような場合を除き、詐欺は成立しないと考える。
 
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Posted at 02:42 / 民法総則 / この記事のURL
失踪宣告 / 2006年02月10日(金)
■ 32条1項後段「善意」の意義
 確かに、32条は「善意」と規定するのみであるが、これを当事者一方の善意で足りると考えると、容易に32条1項後段の適用が肯定されることとなり、失踪者の利益が損なわれる。
思うに、32条1項後段は失踪者本人の利益と取引の安全を調和する趣旨であるところ、一方当事者のみの善意ではなく、当事者双方の善意まで要求するのが妥当である。

■ 当事者双方が善意である場合、その後の悪意者は保護されるか
 確かに、悪意者には取引の安全の趣旨が妥当しないのであるから、保護すべきではないようにも思える。
 しかし、この悪意者を保護しないとすれば、その直前の善意者が悪意者から追奪担保責任(561条)の追及をうけることとなり、善意者保護の趣旨が没却される。従って、法律関係の早期安定のため、当事者双方が善意であれば、その後は悪意者であっても保護されると解する(絶対的構成)。

■ 夫が失踪後に妻が悪意で再婚
 確かに、婚姻等は身分行為であるが、32条1項の失踪者と受益者の利益を調整するという主義はこの場合も妥当することとなるから、32条1項後段が適用される。
 とすれば、再婚した妻および新配偶者の双方が善意である場合は、その再婚の効力は宣告取消しの影響をうけないから、前婚は復活しない。他方、再婚当事者の一方または双方が悪意である場合には、前婚が復活し重婚関係が生じる。従って、前婚には離婚原因(770条1項5号)となり、後婚には取消原因(744条2項)となる。
 
   
Posted at 02:45 / 民法総則 / この記事のURL
法人 / 2006年02月10日(金)
■ 法人の本質
 法人は、自然人とは独立した社会的作用を有する社会的実在である。法はそのような実態に鑑み、法人に権利能力を与えたと考える。
 従って、法人自身の占有や行為を観念することができる。
(44条の責任は注意規定となり、法人の不法行為能力が肯定されることから、目的の範囲内に不法行為も含まれてしまうと批判される)。

■ 目的の範囲
 思うに、43条が「権利を有し義務を負う」としたのは、法人の権利能力を目的の範囲内に限定することで構成員の利益を保護するためである。従って、目的の範囲外の行為は絶対的に無効となり、追認や表見代理の適用は不可能である。
 そうだとすれば、「目的の範囲」を厳格に解すれば著しく取引の安全が害されてしまう。また、構成員の合理的意思は、法人の権利能力を目的の範囲に限定するものではない。従って、「目的の範囲」には、目的遂行のため必要・有益な行為も含まれると解する。
 さらに、この必要・有益か否かも、取引の安全を考慮して、行為の客観的性質から抽象的に判断すべきである。

■ 「職務を行うにつき」(44条)の意義
 思うに、44条は、法人は代表者を用いることによって利益を得ているのであるからこれによる危険もまた負担すべきという報償責任に基づくものである。とすれば、内部的に理事の権限が制限されている場合であっても、外形上職務行為に属すると見えるものであれば、「職務を行うにつき」にあたると解すべきであり、法人は賠償責任を負うと考える。
 もっとも、相手方が悪意・重過失の場合にはもはや44条の取引安全の趣旨は妥当しない。従って、このときには「職務をおこなうにつき」とはいえないと考える。
 
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Posted at 06:13 / 民法総則 / この記事のURL
権利能力なき社団 / 2006年02月10日(金)
■ 権利能力なき社団の成立要件
 権利能力なき社団とは、社団としての実質をそなえながらも法定の要件を満たさないため法人として認められないものをいう。とすれば、権利能力なき社団の成立要件は、社団としての実体を備えること、すなわち、構成員が多く、その個性が希薄であり、かつ社団が構成員から独立して存在していることが必要となる。
 具体的には、@団体としての組織を備え、A多数決の原理が行われ、B構成員の変更にもかかわらず団体が存続し、Cその組織の代表の方法・総会の運営・財産の管理等の団体として主要な点が確立していることが成立要件となる。

■ 権利能力なき社団の財産の帰属
 確かに、権利能力を持たない以上、社団にそのまま帰属すると考えることは理論上不可能であり、構成員の共同所有とならざるを得ない。
 しかし、その実体は社団法人であるから、できる限り社団法人に準じた扱いが望ましい。従って、社団の資産はその構成員に総有的に帰属するものと解する。
 
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Posted at 06:17 / 民法総則 / この記事のURL
物 / 2006年02月10日(金)
■ 一筆の土地の一部の取引
 確かに、一筆の土地の一部だけを譲渡すれば、一物一権主義に反するようにも思える。
 しかし、土地の一筆のみを取引の対象とすることには現実的な需要があり、これを認めるべきである。思うに、物の一部に一つの物権を認める必要が通常はないことと、その必要性があったとしても、公示方法が乏しいことが一物一権主義の根拠である。とすれば、現実的な必要性があり、公示方法があれる場合には、一物一権主義の例外を認めても良い。
 これを、土地についてみると、土地は一筆の一部分であっても取引の対象とする現実的な必要性があるし、さらに分筆登記により公示することも可能である。従って、例外として取引の対象とすることが認められる。

■ 立木だけを分離して取引の対象とすることができるか
 確かに立木だけを土地から分離して譲渡できるか。立木は土地に附合し、土地の一部を構成するから、それ自体は独立の物ではない。そのため、これを分離して取引の対象とすることは一物一権主義に反するようにも思える。
 しかし、一物一権主義は、物の一部に一つの物権を認める必要がないことと、そのような公示が困難であることが根拠である。とすれば、立木も独立した経済価値を有し、また、明認方法による公示が可能であるから、立木だけに物権を成立させても一物一権主義に反しないと解する。従って、土地から独立した物として立木だけを譲渡できると解する。
 
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Posted at 09:08 / 民法総則 / この記事のURL
法律行為 / 2006年02月10日(金)
■ 動機の不法
 確かに、動機は法律行為の要素ではないし、外部から認識しがたいから、当然に90条の適用があるとすれば、取引の安全を害する。
 しかし、これを貫けば反社会的な行為を認めないという90条の趣旨が没却されてしまう。思うに、動機も表示されれば法律行為の要素となるし、取引の安全も害しない。そこで、表示された場合には90条の適用を受け、無効となると解する。

■ 取締規定に違反した行為の効力
 確かに、取締規定は社会通念上望ましくない行為を禁じたものであるが、これが公序良俗違反となるほどの違法性を有するかは一概にはいえない。そこで、取締規定に違反した行為が私法上の効力を否定されるか否かは、その法が当該行為を禁止する趣旨のほか、取引の安全、当事者間の公平、違反行為に対する社会倫理的非難の程度などの諸事情を総合的に考慮して判断しなければならない。

■ 92条と法例2条の関係
 民法92条は慣習が任意規定に優先することを定めるが、他方で、法例2条は慣習は法規に優先しないことを定める。そこで両者の関係が問題となる。
 思うに、法例2条の「慣習」は慣習法(社会的に法として確信されるもの)であり、民法92条の「慣習」は事実たる慣習(事実上行われるべき慣行)であり、対象となる慣習が異なるから矛盾しないと解すべきである。
 これに対して、事実たる慣習が慣習法に優先するとの批判がある。しかし、民法92条は当事者が事実たる慣習に従う意思があるとみなされるから、特約と同様に、任意規定に優先することを定めるものであり、当事者が特に慣習を排斥する意思を示せば任意規定に優先しない。また、法例2条は慣習法が任意規定と同一の効力といっているにすぎないのである。従って、あくまで当事者が慣習を排斥すれば、事実たる慣習は慣習法に優先しない。
 また、法例2条は、制定法に対する慣習の補充的効力を認める一般的原則であり、民法92条は、私的自治の認められる分野に関して慣習が任意規定に先んじて法律行為の解釈基準となる効力を認める特則であるとする見解があるが、妥当でない。この見解によると、民法が私法の一般原則であることに反するし、一般法たる法例2条の適用範囲が極めて狭くなるからである。
 
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Posted at 09:11 / 民法総則 / この記事のURL
法律行為2 / 2006年02月10日(金)
■ 虚偽表示と二重譲渡
 不動産がA→B、B→Cと移転した後、A→Dに二重に譲渡された場合、CとDのいずれが優先するか。
 確かに、94条2項の効果が原始取得であることからすれば、CとDは前主と後主の関係にたち、対抗関係とはならないようにも思える。
 しかし、この場合も、同程度に保護すべき者の優劣関係を登記という画一的な処理により決し、取引の安全を図るという177条の趣旨が妥当するから、CとDの優劣は登記の有無によるべきである。思うに、AはCとの関係では自己の所有権を主張することはできないが、Cが登記を具備するまでは実体法上の無権利者となるわけではないから、あたかもAを起点とした二重譲渡があったと考えることができる。従って、177条により、登記を先に備えた方が優先すると解する。

■ 94条2項と要物契約
 確かに、要物契約においては、目的物の授受が契約の成立要件であるから、これが行われるまでは94条2項は成立しないようにも思える。
 しかし、92条2項は虚偽の外観を信頼した第三者を保護する規定であるから、目的物の授受が行われなくても要物契約の成立を信じさせるに足る外観があり、第三者がこれを信頼すれば、94条2項が適用されると解する

■ 虚偽表示と詐害行為取消
 確かに、虚偽表示による意思表示は無効であるから、これを詐害行為として取消すことは理論上不可能であるようにも思える。
 しかし、譲受人の下に給付物があることから、強制執行に事実上の困難が伴うことが予想される。よって、詐害行為として取消して直接に自己の下に引き渡すよう請求できることが望ましい。思うに、取消しや無効は法的効果を否定するための法的擬制にすぎない。従って、無効行為であっても取消すことができると解する。

■ 94条2項の類推適用
 確かに、94条2項は虚偽表示に関する規定である。しかし、これは虚偽の外観を信頼した第三者を保護する趣旨であるから、この趣旨が妥当する場合、すなわち、@虚偽の外観、A本人の帰責性、B外観への信頼があれば、類推適用されるべきである。
 
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Posted at 09:17 / 民法総則 / この記事のURL
代理一般 / 2006年02月11日(土)
■ 代理(他人効)の根拠
 代理において代理人の意思表示によって本人が直接効果を取得する根拠は、代理人の意思表示、すなわち代理行為の効果を本人に帰属させようとする意思にある。そして、顕名はこの代理人の代理意思の表明であり、代理において不可欠の要件である。
 従って、代理は、私的自治の原則の例外であり、代理人の代理意思に基づいて、意思表示をするものとその効果を受けるものとが分離する場合であると解する。(顕名説)

■ 代行方式
 確かに、代理人が自己の菜を出さず直接本人名義でなす代行方式は、顕名がないため本人に効果帰属しないようにも思える。
 しかし、顕名は誰に法律効果が帰属するかを示すためのものであるところ、代行方式においても法律効果をうける本人の名は告知されているのだから、実質的に顕名の目的を果たしているといえる。従って、取引の安全から、有効な代理行為として本人に効果帰属させるべきである。

■ 代行方式と表見代理
 代理人が自己の名を出さず、直接本人名義でなす代行方式で権限外の行為をした場合にも、表見代理が認められるか
 確かに、代理人は代理であることを伝えていないのであるから、相手方は代理権の存在を信じて取引をしたわけではなく、110条を直接に適用することはできない。
 しかし、110条の趣旨は虚偽の外観を信じたものを保護する規定であるところ、代行方式の場合には、相手方は行為者が本人であるとの外観を信じたのであり、110条の趣旨が妥当する。従って、110条が類推適用され、@本人の行為と見られる外観が存在し、A外観に対して本人の帰責性があり、B相手方が代理人の行為を本人の行為と信じたことにつき正当事由があれば、相手方は保護される。

■ 「本人の指図に従って」(101条2項)の意義
 確かに、文言上からは、本人が具体的に指図をすることが必要であるようにも思える。
しかし、同条同項の趣旨は、本人が事情について悪意有過失であるときには本人保護の必要がないことに鑑みて、取引の安全を優先する点にある。そして、この趣旨は、具体的な指図がなくても代理人をコントロールする可能性さえあれば妥当する。
 従って、「本人の指図に従って」とは、本人の代理人に対するコントロール可能性があることを意味すると解する。(判例ではないが通説)
 
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Posted at 22:15 / 民法総則 / この記事のURL
代理一般2 / 2006年02月11日(土)
■ 代理人の権限濫用
 確かに、代理人には本人の利益を図る意思はない。
しかし、取引の相手方にはなんの落ち度もないのであるから、無効とするのは取引の安全を害し妥当でない。思うに、本人に代理行為の効果を帰属させるという代理意思はある。従って、権限濫用においても代理行為は有効となる。
 もっとも、相手方が代理人の意思について悪意・有過失であればもはや取引の安全を図る必要はない。思うに、代理人の自己の利益を図る意思と本人の利益のため行為するという表示の間には食い違いがあるといえ、心裡留保類似の関係がある。従って、93条但書を類推し、相手方が悪意・有過失の場合には代理行為は無効となると解する。

■ 代理人と相手方が通謀した場合
 確かに、通謀虚偽表示は無効(94条1項)である。
しかし、代理人と相手方が通謀したときには、表示どおりの効果が自己に帰属すると期待している本人の利益も考慮する必要がある。思うに、代理人には相手方と通謀して本人をだます権限はないのであるから、代理人は単に相手方の意思を本人に伝達する機関として行為しているといえる。とすれば、全体として相手方には意思と表示にくい違いがあり、本人に対する心裡留保と構成できる。従って、93条本文を類推して、当該代理行為は有効となると解する。
 
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Posted at 22:19 / 民法総則 / この記事のURL
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