君?の思い出 3 

April 27 [Tue], 2010, 21:07
それから5分程歩き祭の会場に着いた

「こんな場所あったっけ・・・?」

私はあまりこの地を知らないため 知らないとこもあるだろうと納得した

腕時計を確認する 時計は五時二十三分をさしている
かれこれ4時間半も歩いていたらしい

ぼーっとしていると菫ちゃんが

「後30分後位でこの祭の真意がわかるよ」


真意・・・?それほどまでにこの祭は重大なのか?

まぁ祭なら何かしらイベントがあるだろうからその事を言ってるのだろう そう解釈した


「三人共さ、一緒に出店回らない?お金なら心配ないよ?」

やはり三人とも子供だ みんなちぎれんばかりに首を縦に振り 目を輝かせている

「じゃあ回ろうか」

様々な出店が辺りを賑やかにしていた
あれこれ振り回され結局30分という時間は疾風の如く駆け抜けていった


「竜希さん、今から川に向かおう」

「川? わかった行こう」


会場の端にある少し広めの川にでた

灯籠流し・・・だろうか 向こうから沢山の明かりが川から流れてきた

♪〜♪〜
何やら聞き慣れない歌まで聞こえる
私は菫ちゃんに

「一体これは何?」
ときいた 菫ちゃんは淋しげに
「これはね、神様の贄として捧げられた子達の供養の為の灯籠だよ」

数にして約百だろうか・・・
愁君は贄として舌に呪印を施されそのまま崖から落とされたらしい だから舌がうまく使えず無口だったのだと・・・



目を凝らし 流れてくる灯籠を見る

キミのオもイで とかいてある

「キミのォもイで・・・?」
呟くようにそう言うと
菫ちゃんがすごい勢いで


「竜希!!早く町に向かって走って!」


「えっ?ど、どうして?」



その刹那 菫だったモノがばらばらになった
腕が、足が、顔が、胸が、背中が、肉に、肉に、ニクに、赤、赤赤赤赤アカアカアカアカアカアカアカアカアカアカアカアカアカアカ


理解出来なかった いや したくなかった 死 といものを
みたくなかった 大量の人間の体の一部で構成された異形の「ソレ」を・・・




僕はそのまま気を失った


目を覚ましたとき
私は病院にいた
話によると私は病院を出てすぐの所で気絶していたらしい

「夢・・・だったのか?」

時計は11時をさしていた

ふと腕時計をみた
針は五時二十三分をさしたまま止まっていた

祖母いわく 昔神に贄を捧げる儀式はあったらしい
黄泉送り、と言うらしい
顔面が異形になるまでぐちゃぐちゃにして崖に落とすらしい
だから黄泉からお向かいがいでる という意味で
黄泉のおもいで というらしい


例年より暑かった夏の終わりの話である



ー完ー
P R
プロフィール
  • プロフィール画像
  • アイコン画像 ニックネーム:11161121
読者になる
2010年04月
« 前の月  |  次の月 »
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30
最新コメント
アイコン画像りょう
» 大切なもの (2010年03月06日)
アイコン画像上田 竜
» 小説 水 (2010年02月20日)
アイコン画像
» はぁ (2009年11月13日)
Yapme!一覧
読者になる