You who feel coming of spring lonely is vain(5) 

February 22 [Sun], 2009, 19:55
自分達にもいつかはくる、春の別れ。
いつまでも高校生でいるわけには行かない。
いつまでも今のままでいるわけにはいかない。

時は流れ、変わっていくのだ。そして別れがやってくるのだ。
みんなとも、アイツとも。今と同じ毎日はもう送れなくなる。
わかってはいるけれど・・今のままでありたいと、思っているのも事実。

けれど、この想いでさえも。アイツへの想いだって、変わってしまうかもしれない。
それは一番悲しく苦しい。
変わりたくないのに、いつか変わるのだと思うと・・不安でしょうがなくなる。

だから。
サクラの季節は物悲しい。

You who feel coming of spring lonely is vain(4) 

February 22 [Sun], 2009, 19:46
あの頃に比較すると、枝もずいぶん太くなっている。
あの頃とは、違う。

 枝と同じように、自分の体も大きく成長している。
今からここでしようとすることだって・・あの頃とは、違う。

「なっ・・にする」
 両手をタオルで上の枝に縛り付けられた。
木の幹を背中にして押し付けられる。
「しっかりつかまってろ。四月一日」
 落ちないように、という対策だろうが妙にオシオキめいた格好だ。
こんな場所で、こんな時間に。
それも自分が望んだことだと思うと、急に恥ずかしくなる。
「百目鬼っ・・」

You who feel coming of spring lonely is vain(3) 

February 22 [Sun], 2009, 19:41
今日は終業式だった。
春休みが明けたら、新学期だ。それまで学校には行かない。
二人での帰り道もしばらく休み。

川沿いの桜並木道。
ここは、あの子と約束した、思い出の場所。
ふと立ち止まり、今にも咲きだしそうな桜の木を見上げる四月一日。
その表情はこころなしか曇っている。

「なんだ?」
「桜が咲きそうだな、って」
「いやなのか」
「・・たださみしい感じがするだけ」

You who feel coming of spring lonely is vain(2) 

February 22 [Sun], 2009, 19:35
ソメイヨシノがつぼみをつけて色づいている。
ぽかぽかとした陽だまりの中。
まだ少し風は冷たいけれど、今日はとても天気がよいので、三人は中庭に出て昼食をとっていた。

重箱には色とりどりのオカズがつめこめられ二段構成だ。
ニコニコ笑っている髪の長い女子、手元に小さな弁当箱を持っているのを見ると、どうやら彼女の製作物ではないらしい。

「おいしいね。この出し巻き卵。ホント、四月一日君ってお料理上手だよね?」

 女子(ひまわり)に満面の笑顔を向けられためがねの青年(四月一日)は、力が抜けるように途端に表情が緩む。

You who feel coming of spring lonely is vain(1) 

February 22 [Sun], 2009, 19:31
「遅いわね」

縁側でキセルをふかす侑子。このミセの店主。

「何が、ですか?」
 彼は作業速度について雇い主からのクレームか?と思わず声に不満の色が入った。

まだ少し肌寒い三月終わり。
ハタキをかけながら掃除にいそしむ四月一日は、うっすらと額に汗をかいている。
それは、いつものごとく彼の労働作業が楽ではないことを物語っていた。
P R
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星子☆と申します。
とにかく百目鬼×四月一日CPを愛していて、二人の幸せを願いつつ、空想小説を好き勝手に書いてます。
時々、イベントとかにも出没してオフなんかも作ってます。
以後、お見知りおきを。
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