DIVE 

May 05 [Thu], 2005, 22:38
この学校ともお別れか…
結構気に入ってたんだけどな
僕を亮と比べることも
間違える人もいない学校が


寮の部屋で自宅へと戻る荷造りをしながら木更津は
1年以上過ごした部屋をぐるりと頭を回して眺めた。
自宅の部屋よりはちょっと狭いが暖かみのある部屋で
そして誰よりもかけがえのない人と過ごした部屋で
木更津は感慨深い面持ちで部屋を見ていた。

「あ、淳…待つだ〜ね!」
「え?…慎也…‥」

この部屋で過ごした日々の想い出を思い出して浸っている木更津の耳に
1番聞きたくて、会いたくて仕方がない柳沢の声が聞こえて
思わず荷造りをしていた手を休めてその場に立ち上がった。

「淳‥帰っちゃヤダだ〜ね!!」

部屋に入ってきた柳沢は目に涙を浮かべ、口をへの字に曲げて
言葉の勢いのまま木更津に向かって抱きついていた。

「ちょ、慎也!どうして…」
「淳の言うような好きって気持ちになれないだ〜ね。
 でも淳が離れていくのはイヤなんだ〜ね!」

木更津を離さないと言うように抱きついた腕の力を強めて
鼻をすすりながら柳沢は自分の気持ちを話し続けた。
思っていなかった柳沢の行動に木更津は戸惑いながらも
自分の抱きしめてくる柳沢の腕を払うことなく
ただじっとその言葉に耳をかたむけていた。




思わぬ言葉の衝撃を感じ
次に答えるのは僕の番

孤独 

May 04 [Wed], 2005, 21:41
走った
ただひたすら走った
こんなに走ったことなんてないくらい
ただ走った


「み、観月!淳が六角に戻るって…」
「おや?柳沢の耳にも入ったんですか。
 そうですよ。来月までには戻るそうですよ」
「何でだ〜ね!何で淳が六角に帰るんだ〜ね!」

勢いよく柳沢は観月の部屋の扉を開けて室内に入り
観月が柳沢が来ることが分かっていたかのように冷静な態度で
データの整理をしながら答えた。

「それは貴方が1番分かるんじゃないんですか?」
「え…俺‥?」

フゥっと溜息をつきながら、観月は柳沢へと視線を向け
柳沢はその観月の目の強さに思わず後ずさってしまった。


俺が分かっている?
きっと…俺が原因なんだ


観月の無言の訴えかけに柳沢は気が付き
視線を合わせることが出来ずに俯いてしまった。
そんな柳沢を見て、観月は椅子から立ち上がり
近寄って柳沢の頭を撫でた。

「このままお別れして良いんですか?
 自分の気持ちに…もう気付いているんじゃないんですか?」
「自分の気持ち…」


淳のことは友達として好き
でもいなくなるのは寂しい
淳と同じような気持ちじゃないかもしれない
でも自分の傍からいなくなるのは寂しい


ハっと気付いた表情を見せると自分の部屋へと戻る為に
柳沢はあわただしく観月の部屋を後にした。



例え受け入れてくれなくても
伝えたい
自分の気持ち

ねこといぬ 

May 03 [Tue], 2005, 21:23
木更津と柳沢の雰囲気が悪くなって1週間
誰一人として真相は分からず
ただ時間だけが過ぎっていった



「六角に戻る?それは本当ですか?」

「うん…だって今の雰囲気じゃみんなテニス出来ないじゃない」


木更津の申し出に観月は驚いて座っていたベンチから立ち上がった。
その様子に木更津は表情を変えずに言葉を続けた。

「そんな‥ケンカしたのなら謝れば…」

「無理だよ。柳沢とはもう…」

切ない顔をしてコートで練習する柳沢を見つめる木更津に
観月は何と声をかければ良いのか分からずに立ちつくした。




「淳が六角に帰る?」

「そうらしいよ…急にどうしたんだろうね」

今まで木更津とばかり食事をしていた柳沢は
木更津の傍にいれない今、野村と一緒に行動していた。
その野村から告げられた言葉に柳沢は食事の手を止めて
身を乗り出して野村に詰め寄った。

「それは本当なんだ〜ね!?」

「ほ、本当だって!観月が言ってたんだから」

「観月が…そっか、帰るんだ〜ね‥」

「どうしたんだよ?ケンカしてるくせに」


ケンカなんてしていない
自分が一方的に淳を避けているだけ


野村から聞いた話に柳沢はいてもたってもいられず
夕飯を食べかけのまま観月の部屋へと走った。



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バスで通うか電車で通うか悩んでます。
どっちにしようかな…取りあえず駅まで歩いて考えよう。

ユッカ 

May 02 [Mon], 2005, 23:52
何を自分はされているんだ〜ね?

淳が話したいことがあるって言ったから

なのに俺は一体何を…



突然腕を掴まれて木更津にベッドに押し倒された柳沢は
自分のおかれている状況が理解出来ずに
ただ呆然とした表情で天井を見上げていた。

「慎也…慎也……」

柳沢が抵抗しないことに不安を感じながらも
木更津は柳沢の顔にキスを送り続けた。
今まで触れられなかったもの
今まで触れたいと思ってたもの
それを触ることの出来た喜びに木更津は我を忘れていた。

「ねぇ…慎也、良いよね?」
「んっ…ちょ、淳待つだ〜ね!」

自分の服の中に手を入れてきた木更津に驚いて
柳沢は木更津を思いっきり力を込めて突き飛ばした。

「痛っ…何するんだよ‥慎也…」
「それはこっちのセリフだ〜ね!何するんだ〜ね!」

自分がされてきたことが急に怖くなり柳沢は
ベッドの上で自分の服をギュっと握りしめて震え出した。

「好きなんだよ…僕は好きなんだよ‥」
「な、誰をだ〜ね?」
「慎也に決まってるじゃない…」
「俺に触るなだ〜ね!」

そう言いながら柳沢に触れようと手を延ばした木更津に怯え
柳沢は固く瞳を閉じて言い放った。



分かり切っていたこと
さようなら
平穏な日々よ



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他の人たちがGWで沸き立つ中で
私は普通に休みを過ごして
連休なんて貰えない。

世知辛いわ…接客業って。

ピース 

May 01 [Sun], 2005, 22:36
夕食の間、柳沢は木更津の自分へ伝えたいことで
頭がいっぱいになっていた。
普段からあまり自分の気持ちなどを語る方ではない木更津が
わざわざ自分に言うことを伝えているのが不思議でならなかった。

夕食のメニューは自分の好きな食べ物だったのに
柳沢はその味を味わうことなく考えに没頭した。


今日で今までの日々が終わる
後悔などしていない
このまま伝えずにいたら
きっと僕は彼を傷つけてしまう
だから…終わらせよう
自分を偽る日々を


「淳、結局俺に話したいことって何だ〜ね?」

夕食が終わり部屋に戻ってきたものの
木更津からは一向に話をしてくる気配が見えず
耐えきれなくなった柳沢は思いきって木更津に声をかけた。

「ねぇ?淳…淳ってば聞いてるんだ〜ね?」

声をかけても返答をしてこない木更津に
柳沢も次第に気を損ねて、だんだん語気が荒くなり
ベッドに座っている木更津へと詰め寄った。

「ごめん…慎也‥」
「え、何だ〜ね?」

小さく呟いた木更津の言葉は柳沢には届かず
近寄ってきた柳沢の手を掴み
木更津はベッドへと押し倒した。



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もう5月…もう少しで1年を半分過ごしたことになる。
時間が経つのが早いと感じるのは
きっと毎日が色々とあるけれど
満ち足りているからだと思う。
でもレジに入っていると
忙しくないと凄く時間経つのが遅く感じる。

Heavenly Blue 

April 30 [Sat], 2005, 23:05
「オイ…どうしたんだお前ら…」
「五月蠅いだ〜ね!黙れバカ澤!」
「なっ…誰がバカ澤だっ!!」

コートの隅に1人でいる柳沢を見かねて赤澤は声をかけるも
柳沢の態度の呆れて、溜息をつきながらもポンっと柳沢の肩を叩いた。

「何があったか知らねぇが、部に影響を及ぼすな…」

一言そう柳沢に告げると赤澤はその場を離れた。

俺は悪くないだ〜ね!
淳が全部悪いんだ〜ね!
淳が…淳があんなことするから!!


事の起こりは今から2日前に遡る。
その日は部活も休みで柳沢は寮の自室でのんびりと過ごしていた。

「ねぇ…慎也。話があるんだけど‥」
「んぅ、何だ〜ね?そんな改まって」
「夕食の後で良いから。じゃあ、後でね‥」
「ちょ、ちょっと!淳!」

今思えば聞かなければ良かったと思う。
でもあの時は分からなかった。
淳の気持ちとその後の行く末を。



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もう4月が終わる。
早いと思う自分もいるし
遅いと思う自分もいるし
時間の流れは不思議だ。

パイロット 

April 29 [Fri], 2005, 22:27
「俺に…もう触るなだ〜ね!!」

世界の終わる音が聞こえた
踏み越えてはいけない柵を乗り越え
それでも僕は君を欲したんだ

例え、それが「平穏」の壁を壊しても



「木更津…柳沢が君とのダブルスを解消したいと言っているんですが…」

放課後の部活の練習最中で観月は困ったような表情を浮かべ
周りに聞こえないよう小さな声で木更津に声をかけた。

「そう…別に構わないよ。」
「構わないって…お二人がそう言っても、ウチの部に貴方達以上の
ダブルスはなんですよ?」
「だったら観月が作れば良いでしょ?得意のデータでさ…」

観月に視線は向けず、淡々とストレッチを行いながら
木更津は観月の問いに答えた。
柳沢と木更津…二人の様子におかしさに気付きながらも
その原因が分からない以上はそっとしようと考え
木更津に聞こえるように溜息をつきながら観月はその場を去った。

「予想通りすぎて逆におかしいや…」

柳沢はきっと自分とのダブルス解消したいと観月に言うと
木更津は予想していた。
柳沢はそうまで言わせるようなことをしたのだから。
後悔はしていない。
だが失った「場所」を思い、木更津は一筋の涙を流した。



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お金がないと分かりつつも
マンガを買ってしまう私
次は小説を買わないと…
でもその前に支払いをしないとね

月曜の朝 

April 28 [Thu], 2005, 23:02
さり気なく身に付けられるアクセサリーを買おうと
思って何気なく入った店で目に付いたのは自分とは縁のなさそうな
手のひらに入るくらいの白い機械だった。


「淳、それ何だ〜ね?」
「ん?これ?」

寮に戻ってきて机の上に乱雑に置いた袋から出てきた
見慣れない物に柳沢はすかさず反応して手に取り
蛍光灯の明かりの下で透かすように眺めていた。

「ピアッサーだよ」
「ピアッサー?何だ〜ね、それ」
「耳とかに穴を開けて身につけるアクセサリー…かな?」

自分もよく分かっていないのか首を傾げながら答える木更津に
柳沢は手に持っていたものに驚き、思わず床に落としてしまった。
床に落ちたピアッサーを拾って木更津は元のように机に置き
驚いたままの柳沢に近づき、顔の前で手を振った。

「どうしたの?慎也」
「淳は耳に穴開けたいんだ〜ね?」
「そう言うわけじゃないよ…ただ何となく」
「おしゃれとかそう言うことの為でも
 淳の体に傷がつくのは嫌だ〜ね…」

そう言いながら自分にギュっと抱きついてきた柳沢に
木更津は驚くも、その一言が嬉しくて
ギュっと自分から柳沢を抱き返した。






例え別々の人間であっても
自分達はお互いの物だから



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今日見た映画はちょっと怖かった
夢に見ませんように…

Baby face 

April 27 [Wed], 2005, 22:54
「淳、見てだ〜ね!」

寮への帰り道、ふと立ち止まり柳沢は空へと指を差した。

「え?何…あ‥」

怪訝そうな表情で柳沢が指さす方へと木更津は目を向け
その先にはまだ満開とは言えないが桜の花が咲いていて
自分たちの頭上へと枝を伸ばしていた。

「もう春だ〜ね…」
「そうだね‥もう春だね」

寮の夕食の時間も忘れて二人は手を繋ぎながら
春を告げる薄紅色の花を見上げていた。




どんなに季節が巡ろうとも
変わらぬは互いの想い



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似合うかどうかは分からないけど
ちょっと小悪魔チックなスカート
どんなトップスを着るか
考えるのが楽しみだ

走る 

April 26 [Tue], 2005, 22:11
「いっぱいの愛を」

「そんなのいつもあげてるじゃない」

「足りないだ〜ね!もっとだ〜ね!」

「仕方がないな…」

面倒くさそうに呟きながらも柳沢に近づいて
嬉しそうに微笑む木更津に柳沢はギュっと抱きつく。
軽く触れるだけの口づけを繰り返し
そのままベッドへと二人は倒れ込んだ。


春の陽気にも負けずに
二人の空気も穏やかに



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無性に寂しくなったり
無性に悲しくなったり
そんな時は気を紛らわせる為に
色んなことをしていますが
最近の私は
自分を傷つけてばかり


明日は憂鬱なメンバーで仕事
何も起きませんように…
2005年05月
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