絶賛テニスの王子様ブーム到来中  原作・アニメ・ミュなんでもこい! 忍足侑士とTKMの話題ばっかりです

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●自己紹介●
・成宮チトセ
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子猫跡部(1)未だタイトルが決まってません…!! / 2007年01月29日(月)
おれさまは由緒正しきおかあさまとおとうさまの元に生まれた、子猫だ。
子猫だということは自覚しているが、子猫だからと言っておれさまは誰にもひけをとるつもりはないぜ。アーン?
ごしゅじんさま(っておかあさまが呼んでるニンゲン)とおかあさまがいつも
『景吾の毛並みは兄弟で一番綺麗ね』
といってくれる。
だけど気が付けば、生まれたときには一緒だった六匹の兄弟は今はおれさまただひとりになっていた。
おかあさまがいうには
『みんな優しいご主人様に引き取られて行ったのよ』
景吾ももうすぐね、だとよ。
おれさまがいぶかしげにしていると、おかあさまは
『景吾にも現れるわ。大事な“ご主人様”が、ね』
とほほえんだ。
それはすなわちおかあさまとの別れを意味していた。
おかあさまと離ればなれになるのはさびしいと思ったが、おれさまはおれさまにいつか現れる“大事なごしゅじんさま”が楽しみでしかたがなかった。
おれさまの大事なごしゅじんさま。
いったいどんなニンゲンか、期待で胸がおどるようだぜ!
このおれさまにふさわしいやつじゃねぇとな!アーン?





そんなある日。
お気に入りの場所でひなたぼっこをするおれさまの耳に、ふと入ってきたあわただしい足音。

(あーん、何だ?)

ピン、と立てた耳を音のした方向に傾ける。


「すみません、遅くなりました」
「ふふ、いいのよ、気にしないで。今そこで寝ているわ」

ごしゅじんさまの笑い声と、聞いたことのないニンゲンの声。
パッ、と顔をあげてそちらを見やれば、嬉しそうな顔をしたごしゅじんさまと目があった。

「景吾、よかったわね。あなたの大事なご主人様よ」
「…にゃ?」

そうしてごしゅじんさまの後ろから現れたのは、えらく仏頂面で眼鏡を掛けたニンゲンだった。
きょとんとしてその厳格な瞳を見つめると、少し戸惑ったようにそのニンゲンは口を開いた。

「…俺は手塚国光だ。よろしく、景吾」

ごしゅじんさまは『国光君ったら、猫にそんな堅苦しい挨拶しなくても!』とケラケラ笑う。
その心地よい笑い声を聞きながら、おれさまは目の前の“ごしゅじんさま”に心を奪われていた。



********************
……塚跡じゃないですよ(笑)
忍跡になる予定です。

 
Posted at 15:11 /  / この記事のURL
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子猫な景吾 / 2006年12月11日(月)




アメショ景吾(子供)はまだ道もよくわからないのに外に飛び出して
黒猫侑士(大人)に会ってビビりながらも『かっこいい…こんなおとなのねこになりたいぜ!』て思えばいい
侑士におうちまで連れて帰ってもらえばいい
そんで実は侑士が景吾の飼い主(手塚)のおとなりさん(滝)に飼われてればいい
そんな話を書きたい


景吾が子猫だったら私飼いたいと思った末にこんな設定が生まれました(病気)
未だスランプ気味です…



写メだから絵が見辛い…

 
Posted at 04:14 /  / この記事のURL
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青空 / 2006年12月03日(日)
※『夕暮れ』(先生×生徒パロ)設定です。
********************
昼休み、跡部に屋上に呼び出された。
理由は、『このくそ寒い時期に屋上なんか誰も来ねぇ』からだそうだ。
せやったら俺も行きたないっちゅーねん。
白衣の前をきっちりと閉め、廊下にまで暖房が効いている校内では多少おかしな目で見られながらも、俺は黒のマフラーと手袋をして屋上へと足を踏み入れた。

「跡部」
「遅いじゃねーか、侑士!」
「校内では『先生』やて言うたやろ」

今にも抱きつかん勢いで突っ込んできた跡部の額をコツン、と小突く。
跡部のぷう、と頬を膨らます様子は可愛くて仕方がないが、ここは学校の屋上。
いくら寒かろうと、絶対に人が来ないとは言い切れない。
俺ははぁ、と大仰に溜め息をついてみせた。
その息は白かった。

「何でこんなとこに呼び出したん」
「天気良かったから、つい」
「お前なぁ…」

半ば呆れながら空を仰ぐと、そこに広がるのは雲ひとつない青で。
確かに跡部に呼び出される価値くらいはありそうな、綺麗な空だった。
だけど、俺はもっと綺麗な空を知っている。

「な、綺麗だろ?」
「お前の瞳の方が綺麗や」

ぐいぐいと白衣を引っ張り、同意を求めてくる跡部に、上を向いたままさらりと事も無げに告げる。
チラリ、と盗み見た跡部の顔は、寒さの所為ではなく真っ赤だった。

「な、何言ってやがんだ、侑士は…!」
「『先生』」
「ッ バーカ!バカ侑士!」
「コラ、先生に向かって何て口利くんや、お前は」

バシバシと、力のこもっていない拳で俺の腕やら胸板やらを叩く跡部の手を取って、指を絡めてやる。
跡部はビクリ、と肩を揺らして睨むように俺を見据えた。

「悪い子にはお仕置きやな、跡部?」
「オヤジくせぇ……ん…っ」

そっと触れた跡部の唇は寒さで冷たくなっていて、頑なに閉ざされていた。
扉をノックするように、舌で上唇を撫でてやると、おずおずと薄く唇を開く。
温かい口内に舌を差し入れると、跡部は微かにだが応えるように舌を絡めてきた。
その様子が可愛くて可愛くて、澄んだ青空も震えるような寒さも忘れて、跡部の唇を味わってしまった。

「っ はッ…はぁ…」
「ヨダレ」

口の端から伝った二人分の唾液を、舐め取ってやる。
跡部は肩で息をしながら、その柔らかな頬を紅潮させていた。

「お前、いっつも言うこととやることが違ぇよなァ?アーン?なぁ『先生』!」
「怒んなや」
「怒りたくもなるだろうが!!」
「寒さの所為やってことにして」
「バカ侑士……」

ツン、とそっぽを向いた跡部を後ろから抱き締める。
じわり、と伝わる温かさに、俺は跡部の首筋に顔を埋めた。



********************
先生×生徒パロだと何だかやけに侑士がやり手な男ですね…
それにブンブン振り回される景吾(笑)
何だかんだ言いつつイチャイチャしたい侑士と、何だか純真無垢な景吾
また番外編みたくチョロチョロ書きたいです(●´∀`●)

 
Posted at 23:23 /  / この記事のURL
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 / 2006年11月28日(火)
※暴力的表現注意。
********************
気が付けば俺の左拳が真っ赤に染まっていた。
目の前には怯えすがるような目で泣きながら俺を見る二年の部員。
よく見ると右頬は腫れ上がり、口の端から血が流れていた。

「出せ」
「ヒッ…!!」
「はよ出せ言うとんねん。聞こえへんかったんか?」
「はっ、はい…!!」

ぶるぶると震える手で差し出したのは携帯電話。
ああ、そうだ。確か試合が終わり、休憩しようと顔を洗いに水道に向かっていたんだ、俺は。
そこで見たものは、携帯電話のカメラで、試合を終えた跡部を隠し撮りしている部員の姿だった。
パカ、と無機質な音を響かせて、俺はその携帯電話を開く。
手際よくデータフォルダを開くと、そこに映るは跡部の姿。
何枚も続くそれは、部活中の姿だけでなく、授業中、食事中、果ては着替え中の姿まで鮮明に写し出されていた。

「何や、これ」
「あ、そ、その、たた頼まれ、頼ま…ひギャアぁあ!!!」

地面に付いていた手の甲を踵で力一杯踏みにじる。
醜い悲鳴と共に、骨が軋む音がした。
俯き啜り泣くこめかみを持っていた携帯電話で殴ると、ガツン、と鈍い音が鳴る。
俺は力任せに携帯電話を真っ二つに割り、うずくまる相手に投げつけた。

「誰が頼んだか、なんてどうでもええんや…」
「ヒィイッ!!すみま、すみませ、ぅグァッ!」
「まぁその頼んだ奴もタダでは済まさんけど……」

必死に土下座する顎を蹴り上げて、倒れ込んだ隙に肋骨を思い切り踏みつける。
げほ、と唸り口から涎と血が入り交じったものを吐き出した。

「自分、覚悟出来てんやろうな…?」





「忍足?」

水道で、頭から水を被っていると、跡部が反対側からひょこ、と顔を覗かせる。
その仕草があまりにも可愛くて、俺はつい頬が緩んでしまうのを止められない。

「どしたん?跡部」
「手」
「手?」

跡部はいぶかしげに、外して置いておいた眼鏡に掛けた俺の左手を見つめる。
その拳には、赤く血が滲んだ擦り傷があった。

「ああ、さっき擦ってもうたんや」
「あーん?どんくせぇな」
「痛たた、何や意識したら痛なってきた」
「バーカ」

クスクスと笑う跡部の唇に、軽く触れるだけのキスを落とす。
片眉を上げて、どうした?と不思議そうに首をかしげる跡部。
そっと跡部の薄茶色の髪をすきながら、俺は微笑みを浮かべて告げる。



「何でもあらへんよ」





********************
ドス黒い忍足。

 
Posted at 00:34 /  / この記事のURL
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I'm a Bad Luck Girl. / 2006年11月23日(木)
※オリキャラ出ます
********************
氷帝学園中等部3年A組のクラス委員。
それが私。
名前は…まぁ、ここではさして意味を成さないから省略。
見た目も性格もスタイルもおおよそ平凡、唯一の取り柄は勉強だと思っていたけれど、それもせいぜい学年で5位以内に入るか入らないかと言ったところ。
常にトップと2位を争っている、C組の『天才』忍足侑士君と、氷帝男子テニス部部長兼氷帝学園中等部生徒会長の跡部景吾君には到底敵わない。

(まぁ…比べる方が間違ってるんだけど)

片や天才で片やあの『跡部様』である。
肩を並べようだなんて、おこがましい。
運悪く風邪を引いて散々だった中間テストの結果を握り締め、私は借りた本を返すべく図書室に向かっていた。

(今日は何借りようかな…)

とぼとぼと、何も考えずに廊下を歩いていると、突然怒鳴り声が聞こえてきた。

「ふざけんな、テメェ!」

びっくりして危うく手から本が滑り落ちるところだった。
それに、今の声は──…

「跡部君?」

今日は部活はないのかと不思議に思い、声のした階段の方に目を向ける。
するとガタガタンッと大きな音が続けて聞こえてきた。
またもびっくりした私は、恐る恐る階段に近付く。

(喧嘩だったらどうしよう…私に止めれるかな…?)

そっと覗き込むと、壁に押し付けられている跡部君が見えた。
慌てて、私は跡部君を助けようと一歩踏み出す。
だけど視界に入ってきたのは、不良グループの奴等でも何でもなく。

(忍足君!?)

意外な人物の登場に、飛び込むタイミングを失った私を余所に、忍足君は跡部君の手首を壁に縫い止めていた。

「お前、やっぱりあの女の方がいいんだろうが!」
「だから誤解や言うてるやろ?ちょっと落ち着けや」
「笑顔で差し入れ受け取ってたじゃねぇか!」

すごい剣幕で怒りをぶちまけている跡部君とは対称的に、忍足君は困った顔をしつつも酷く冷静に対処している。
話の内容が全く見えないが、もしかして、これって──…

(痴話喧嘩…みたい)

段々と混乱してくる私の頭などお構い無しに(そりゃそうだけど)どんどんと言い争いはエスカレートしていく。

「勘違いや、あれは岳人に渡してくれって頼まれただけやし」
「嘘つけ!」
「ほんまやて。なぁ跡部…ええから落ち着き?」
「余裕ぶってんじゃ──」
「景吾」
「んんッ」

(え!?)

「っ ふぅ、ん…!」

………キス、してるんですけど。
しかも少女漫画でよくあるような『ちょっと黙っとけよ』的口封じのキス。

「んッ はぁ、っ、ゆ、ぅし…!お前ッ」
「景吾が聞かんからやん、俺の話」
「…ッ」
「わかってくれた?」

瞳を潤ませて、顔を真っ赤にした跡部君と、普段のポーカーフェイスからは全く想像出来ないような笑みを浮かべた忍足君。

(…見なかったことにしよう)

女子生徒に人気の二人がよもやあんなことになっているなんて。
私はバレない内に逃げようと、急いで踵を返し、さっさと図書室に向かった。

 
Posted at 22:33 /  / この記事のURL
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もう泣かないよ。 / 2006年11月22日(水)
※『君がいない夜だって』の続きです
********************

「ッ、ゲホ、かはっ…!」
「跡部、大丈夫か?」

忍足が帰ってきた夜、既にそれが決まっていて当たり前かのように忍足は俺の部屋に来た。
今夜も両親はいないし、メイドたちも帰らせた夜、久々で照れくさいのと少しの緊張の所為で、俺は夕食を食べ過ぎてしまった。
普段全然食べていなかった分、胃に無理な負担がかかり、こうしてトイレでしこたま吐いている訳だ。

(ダセェ……)

ダサいのなんて自分ではわかりきっていたことだが、それでも忍足の前では格好良くいたかった。

「跡部、今日体調悪かったん?」
「そういう訳じゃ、ねぇけど…な」
「じゃあ、ジローが言うとった『跡部は寝ないで、飯も食わないで無理してテニスばっかやってる』って言うんは、ほんまなん?」

口の中が胃液で酸っぱい。
忍足の言葉に、また胃が締め付けられる思いがした。
じっ、と見つめる忍足の漆黒の瞳には、怒りと悲しみがない交ぜになったような色が浮かんでいる。

「お前の所為じゃ、ねぇよ」
「俺以外の奴の所為やったら、そいつ今から殺しに行くわ」

誤魔化そうとしても、忍足には通用しない。
中学生だったあの頃と何ら変わりのない、そのままの俺たちが、今もここにいる。
随分離れていたと思ったけれど、やっぱりそれは俺の思い過ごしだったのかもしれないと思った。

「俺な、大阪帰ってから毎日毎日お前のこと考えとった」
「……忍、足」
「お前が寂しがってたら、とか愛想尽かされてたら、とか思ってた」
「…何、言って……」
「だから跡部がこんな弱ってんの見て、心配やし悲しいけど…嬉しいって思った。俺がおらんとあかんねやって、そう、思った」

そっと頬に手を伸ばされ、そのままくちづけられる。
驚いて、押し返そうとする手を捉えられ、薄く開いた唇から舌が侵入してきた。
口内を掻き回され、未だ口の中に残る胃液と二人分の唾液がぐちゃぐちゃに混ざる感覚がした。

「ん、んん…おした、っ」
「跡部、好きや。どうしようもないくらい……」

どんどんと深くなるキスに、全身から力が抜ける。
もしかしたら忍足も俺と同じ思いだったのかもしれないと、不意に思った。
途端に胸がきゅう、と締め付けられる。
もう泣かない、と決めたけれど、

(今日だけ…)

嬉しさに涙するなら、いいだろう。



********************
高校生忍跡。
タイトルは絢香の『三日月』から!
大好きなんです、『三日月』

ちょっと可哀想なんですが、跡部が弱いのに弱い私(…)
今回は嘔吐させちゃいましたが、忍足はそんなもんもろともせずチューしちゃいましたね(・∀・)
そんな忍跡が好きです(笑)

 
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君がいない夜だって / 2006年11月22日(水)
忍足が大阪に帰ってから随分経ったと思っていた。
それを岳人に言うと心底不思議そうな顔をされたのだ。
『何言ってんだよ、まだ1ヶ月だろ?』
岳人にとって1ヶ月は“まだ”なのか。
俺にとっての1ヶ月は──寂しさに耐えきれなくて、頬に涙が伝うくらい、長い。



暇さえあればカレンダーを眺めている。
まだ1ヶ月、と言った言葉を考えてみる。
そっとカレンダーに触れ、パラパラと数枚めくってみるが、すぐに視界が歪んでしまい、前が見えなくなった。
いつからこんな風になってしまったんだろう?
『誰よりも、何よりも強くて綺麗な跡部が、俺は好きやねん』
そう言って笑った忍足は、今の俺でも好きだと言ってくれるのだろうか。
今の俺は、こんなにも弱い。



ある日部活中に突然ぶっ倒れた。
最初、自分に何が起こったか全くわからなかった。
先輩や、他の仲間たちはこぞって
『受験で鈍ってんじゃねぇの』
だとか
『あの跡部が倒れるなんて』
だとか好き勝手言っていたが、宍戸や向日にはバレていたようだった。
食欲はねーし夜だって充分に眠れてねぇ。
俺は白い保健室のベッドの上で、幾分か細くなった手首を見つめた。



がむしゃらに練習に練習を重ねて、俺は正レギュラーを勝ち取った。
高等部に上がっても氷帝テニス部のシステムは変わることはなく、むしろ人数も増えのしあがるのも容易ではなかった。
多少疎まれたり妬まれたりもしたが、俺は地区大会でシングルス3を任された。
何も感じない。
何も考えない。
胸をせり上げる苦しさを振り切るように、俺は脇目もふらず走っていた。
そんなある日の午後。
昼休みにジローに呼び出されて中庭へ。
「跡部の正レギュラー昇格、宍戸の準レギュラー昇格祝い!」
そう言われてついて行くと、ぽかぽかと陽の当たる場所にシートをひいて、菓子やらジュースやらを広げている向日と滝が見えた。

「お前ら……」
「さ、座って座って。跡部のお祝いなんだから」

呆れた顔をした俺に、滝が手招きで座るように促す。
小さくため息をつき大人しくシートに座ると、目の前にいた向日がその大きな目でありありと瞠目し、急に立ち上がった。

「何や、こんなとこおったんか…高等部はややこしくて迷子なったわ」

ドクン、と胸が跳ね上がった。
聞こえてきたのがいるはずのない奴の声だから、ではなく
ずっと待ち望んでいた奴の声だったから。

「跡部が、俺がおらんとあかんって言うから、戻ってきた」

まるで中学生の頃と何も変わらないと言った様子で忍足は俺の隣に腰を降ろす。
久々に見た忍足は、少々大人びて見えた。着ているのが制服ではなく、私服だからかもしれない。

「ば……かじゃねぇの…」
「うん。ほんまは俺が跡部おらんとあかんかったんやけどな」

やっとの思いでそう呟いた声は、震えていた。
忍足は困り顔で、だけど優しく笑うと、体温の低い手のひらで俺の頬を包む。

「ばか…忍足…」
「跡部、ただいま」
「……おかえり」



*********

 
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 / 2006年11月15日(水)
「ッ」

チリ、とした痛みが首筋に走る。
慌てて振り払うも遅く、鏡の中の俺の首には、ハッキリと赤い痕が残っていた。

「何すんだ、テメェ!この後体育なんだぞ!?」
「……知らん。そんなん」
「ふざけんな!」

バシンッと真横の鏡を力任せに殴る。
誰が来るともわからない男子トイレという場所で、俺達は所謂“痴話喧嘩”をしていた。
全国大会が終わり三年生が引退したあとも、レギュラー達は余裕があれば朝練に顔を出していた。
俺もしょっちゅう朝練に参加しては、次期部長の日吉に指導していたりした。
岳人や宍戸は頻繁に遊びに来るけれど、忍足やジローは滅多に顔を見せず、今朝忍足がふらりと朝練に来たのもほんの気紛れだったのだろう。
珍しい姿に気をとられ、俺は少し油断していた。
その時、一年生が振り上げたラケットに気付かなかったのだ。
ガツン、と鈍い音がして俺の右頬を掠めたラケット。
一年生は必死に謝っていたし、油断していたのは俺の責任だからと俺は気にも留めなかった。
しかし何故だかわからないが、朝練を終えた後、凄い形相の忍足に無理矢理この男子トイレに引っ張り込まれたという訳だ。

「訳わかんねぇよ、お前…」

固く口を閉ざし、睨むように床に視線を落とした忍足に、俺はどうしようもない気持ちに駆られた。
こんな風になってしまった忍足を止める術を、俺は知らない。
忍足の中で何か確固たるものがあるから、俺は何も言えない。
ため息をつき、首筋の赤い痕を見つめる。
体育を受ける気にもなれず、何処かでサボろうと、忍足の横を通り過ぎようとした。

「待って」

二の腕を掴まれ、俺は忍足に引き止められる。
ゆっくり振り返ると、諦めの色を含んだ瞳で見つめられた。
すると腕を引き寄せられたかと思うと、ベロリ、と妙な感覚の後に今朝出来た右頬の傷に痛みが走った。

「何すんだよ」
「……許されへんかってん」
「何がだ」
「俺以外の奴が景ちゃんに痕を残すなんて」

そう呟いた忍足の目に、ギラギラと鈍い光が走る。
傷の痛みよりも忍足の独占欲の痛みの方が、強く感じられた。

「……本当に…馬鹿じゃねぇのか、お前…」

けれど、その痛みさえ快感に思う俺の方が、馬鹿だと思った。



*****************************
嫉妬忍足。
そんな嫉妬が嬉しい跡部。
トイレで何やってんだお前ら、て感じです(笑)

 
Posted at 01:10 /  / この記事のURL
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にゃんこ跡部 / 2006年11月12日(日)
さっきネコ部を読み返していて
跡部の服装描写がなくてうっかり
跡部、もしかして裸かよ!?
と思われるかもしれないという危惧を抱いたので描いてみましたネコ部
耳としっぽが出てても裸ではありません



こんな感じなイメージ
ニャアとか言わしたんは趣味ですごめんなさい
おぉぉ私の描いたネコ耳のなんと残念なことか…!
みなさま、読むときは各自脳内で萌えネコ部を妄想しながら読んでください

ついでに描いてみた



イチャイチャ
耳噛んでるっていうか舐めてるっぽい忍足…ふぉお…!
もっと萌えるネコ部が描ける様になりたいですねー

 
Posted at 02:14 /  / この記事のURL
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5000ヒット(6) / 2006年11月10日(金)
忍足の言葉通り、その晩はいつになく激しく乱され、喘がされてしまった。



朝日が眩しくて、目が覚めた。

(喉乾いた……つーか痛ぇ)

隣でぐーぐー寝息を立てている忍足を起こさないようにそっとベッドから抜け出す。
腰がズキズキと痛んだが、この痛みにはもう慣れてしまった。
あんなにも激しくされた割に歩ける余裕があるということは、きっと日頃の成果の賜物だろう。
俺はひとり思い返し、頬を染めた。

(でも、こんな激しくされたのは久々だな…)

冷蔵庫に向かう途中、ふと姿見を覗いた。
鏡の中の俺は、いつもと寸分違わないように見える。
多少、開いた胸元から赤い情事の跡が覗いてはいたが。

「治った!」

思わずUターンし、忍足の元に走って行って容赦なくダイブ。
ぐぇ、と唸り忍足は目を開いた。

「治ったぜ、忍足!」
「………あー、ほんまや…」
「ッ どこ撫でてんだテメェ!」

寝ぼけまなこで俺の尻を撫で回ししっぽがないことを確認する忍足。
その手を叩き落とし、俺は安堵のため息をついた。

「ほんと、どうなることかと思ったぜ…!」
「でもちょお残念やわ……昨日の跡部の乱れっぷり、すごかったのに」
「んな、テメッ 何言ってやがる!」

昨日の自分の痴態くらいわかってはいるが、改めて忍足に言われると羞恥心でいっぱいになる。
うー、と唸った俺に忍足は小さく笑うと、ぎゅっと抱きしめて俺を布団の中に引き入れた。

「まだ起きるには早いで……もうちょい寝よ、俺のかわええかわええにゃんこさん」

優しく包まれて背中をぽんぽんと撫でられると、もう何も言えなくなる。

(………ニャア)

俺は心の中だけで小さく鳴くと、そっと目を閉じた。



気まぐれですり寄ったり

冷たい態度をとったりするけど

精一杯かわいく鳴くから

いつまでも貴方だけの猫でいさせて

そしてうんとかわいがって


ね、ご主人様



********************
と、言うわけでネコ部でした(●´∀`●)
如何でしたでしょうか?
読み返してこの話をネコ部にする意味があったのかいまいちわかりませんが
楽しかったです!
もっとにゃんにゃんさせればよかったかな…ブログなのでちょい控えてみました(´∀`)笑
ぶっちゃけ跡部に「ニャア」って言わせたかっただけという…!(しかも結局口に出して言ってない)
こんな感じですが、少しでも楽しんでいただければ幸いです!

 
Posted at 23:52 /  / この記事のURL
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